Olive Kitteridge(オリーヴ・キタリッジの生活)

『バウドリーノ』の邦訳がようやく出版されましたね! 先日書店に行ったら、あらこの本も邦訳が出たのね〜と嬉しかったので紹介。
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オリーヴ・キタリッジの生活』エリザベス・ストラウト著、小川高義訳、早川書房
Olive Kitteridge』Elizabeth Strout著、Random House

去年読んだペーパーバックで個人的にはベスト10には入る連作短編小説集。アメリカ北東部の小さな港町クロズビーを舞台に、そこに暮らすオリーヴ・キタリッジという女性を中心とした物語。とはいえ、ある1篇はオリーヴが主人公だけど、別の1篇ではオリーヴは脇役といった具合なのですが、13篇を読んでいくと、だんだんとオリーヴ・キタリッジなる人物の人となりが浮かび上がってきます。

人にはさまざまな側面があります。仕事での自分と、家での自分、あるいは友だちといるときの自分、それぞれ他人に与える印象は違うはず。本書のオリーヴも、それぞれの短編のなかで違った姿をみせており、それが故に、13篇すべてを読み終わった後にこの見知らぬオリーヴが、すごく身近な、昔からの知り合いのような気がしてくるのでした。

独立したひとつひとつの話がどれも完成度が高く、扱っているテーマは決して明るいものではないかもしれないけれども、読後は、静かでとてもやさしくあたたかい気持ちに満たされる。そんな作品なのでおすすめです。

日本語版の表紙のデザインもとてもきれい。もう1度、邦訳でも読んでみよう。
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by rivarisaia | 2010-11-16 19:31 | | Trackback | Comments(0)

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