人気ブログランキング |

エジプトの件、日本の報道は対応が遅すぎる(その2)

さて、昨日のつづきです。

エジプトとは時差があるけど、ニュースなんだから時差は関係ないうえに、時差の問題がなくても、海外のニュースに関して常に日本の反応は薄いか遅い。たとえば、去年フィリピンで起きた、香港人観光客が死亡したバスジャック事件のときも日本の報道はお粗末だったし、フランスやイギリス、イタリアで起きた学校デモもきちんとした報道がされてない。

ゴールデンタイムにそればっかり報道しろと言ってるわけではないんです。情報を探しているのに、見当たらないことが問題なんです。今回のエジプトは5日が経過しましたが(最初のデモは25日)、インターネット上での日本のニュースサイトは5日も経ってるのに、使えない。

いっぽうで。

Twitter でもつぶやきましたが、Al Jazeera がぶっ通しでエジプト各地からライブストリーミングを配信し、クリエイティブ・コモンズで動画を公開していたり、guardian や BBC の速報ページがよくできていたりすることに感心してます。

時間が経つとリンク切れしそうですが、たとえば guardian のブログ速報はコチラ、BBC の金曜のブログ速報はコチラです。1日ごとにライブページが構築されてます。

どちらも見やすくわかりやすいユーザーインターフェース。動画やTwitterとうまく連動して、エジプトの状況や各国政府の反応などを簡潔かつ迅速に伝えてます。すばやくこうしたページを開設し、的確に運営する体制がある、というのがうらやましい。現地入りしてるジャーナリストで、社名も表に出して Twitter でどんどん発信してるのも海外の人ばっかり。

こうしたシステムをつくることは難しくないけど、システムをつくることと、その目的を理解して使いこなせる「中の人」が存在するかどうかは別問題です。日本はシステムを手にすることはできても、使いこなせる体制が報道機関内にないのでは?

ところで今回の中東での一連の動きで、facebook などの SNS やインターネットの果たした役割が指摘されています。ただし、ネットは新たな手段のひとつであって、手段というのはいかようにも活用できるので注意が必要です。使いこなせないことだってあるし、逆に民衆がうまく使えるなら、政府もうまく利用できるわけだ。

インターネット、特に Twitter は間違った情報が、悪意のある人や早とちりな人によってあっという間に拡散しやすいツールでもあります。便利な道具も最終的には使う人次第なんだよね。ただし、きちんとした情報が多く存在すれば、間違った情報は追いやられていくものです。

私が複数のニュースソースを見比べるのも、何が起きているのか実際のところは、時間が経たないと見えてこないこともあるので、ある程度の距離をおいて傍観しつつ判断するしかなく、それには比較対象が多いほうがいいからです。

が、日本の報道はすでに述べたようにリアルタイムでは使いものにならない。ピントがズレてるか、二次報道ばかり。外国語で情報を得ようという力や意欲がありゃいいけど、そうじゃない人はどうすんだ。日本の報道機関に見切りをつけて、みずから翻訳して発信してる人もどんどん現れてるけどね…。


●おまけ

1. ネットの役割が取りざたされているなか、"Egyptian protesters are not just Facebook revolutionaries" というガーディアンの記事もありました。

2. 今回の件で、もっとも戦々恐々としているのはおそらく中国。Twitter 経由で拾った情報によると、中国では「エジプト」という言葉で検索できない規制がかかってるみたいだけど、さっそく抜け道が考案されたうえ、アルジャジーラの中継も見ることが可能だったりするそうな。しかしこのタイミングでカイロ国際ブックフェアの開催日程が1月29日から2月8日までとなっており、さらに Guest of Honor が中国とサイトにあって、あららー。

3. 記憶にある限り、めったやたらと日本の報道に力が入ってたのは9/11の時くらい。なんだろね、この落差。しかしやたら煽る姿勢だったり、偏ってる報道が多かったんだよな。あのときに日本ダメかも、と実感しました。
トラックバックURL : https://springroll.exblog.jp/tb/14829620
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by rivarisaia | 2011-01-30 15:11 | 日々のよもやま | Trackback | Comments(0)

見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや