The Imperfectionists

ちょっと前に読んで、とってもおもしろかった本。これは邦訳出るといいのにな。

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The Imperfectionists』Tom Rachman著、Dial Press Trade Paperback

ローマにある英字新聞社を舞台に、委託記者や死亡記事担当者、編集長や特派員、財務担当者や校正者、経営者など、そこで働く人々の仕事や私生活を描いた連作短編集。


新聞社に関わる人々が主役の短編が11話。ある話の主人公が別の話では脇役として登場して違った表情を見せたりしつつ、11話がつながってひとつの長編を構成しています。各話の最後には新聞社の設立からの歴史が挿入され、時代の波に乗り遅れて発行部数が減り、親会社にとって赤字のお荷物部門となってしまう新聞社があえなく閉鎖されるまでが描かれます。

1950年代にアメリカの富豪がローマに設立した英字新聞という設定がおもしろい。異国で仕事をしているがゆえに、母国で生活するのとは違った独特の孤独感を抱えていたりして、それが仕事やプライベートに影響を与えることもある。

ベテラン記者に翻弄される新人、仕事がちっともうまくいかなくてスランプになる人、パートナーの浮気に悩まされる人、ロマンスあり、人生の悲哀ありといった具合に、話ごとに雰囲気がガラリと変わる。わかるわーとしみじみしちゃうエピソードもあれば、愉快で笑える話や、冷や水を浴びせられるような展開が待ち受けている話もあり、まさに人生さまざまなのだった。

予想外の展開が多かったので、毎回毎回、私は「あちゃー」とか「ひえー」と心の中で驚いてました。あの後どうなったのかな…と気になる話もいくつかありました。あ、でも、いちばん最後でそれぞれの主人公たちのその後が描かれてます。
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Commented by fontanka at 2011-07-14 22:59 x
翻訳されたら、読みたいかも。
とても原語はムリだ。

ふと、デヴィット・レーヴィットが、英語が母国語だけれど同性パートナーとともにフィレンツェに住み、フィレンツェ案内本を書いていたのを思い出しました。
Commented by rivarisaia at 2011-07-15 22:23
原語でも大丈夫かもしれないですよ。ひとつひとつが読みやすい短編だし。これ著者が外国の新聞社か通信社にいた人なんですよね。それを知って、ああなるほどと思いました。

デヴィット・レーヴィットのフィレンツェ本は読んでなかった。今度読んでみます。
by rivarisaia | 2011-07-11 23:59 | | Trackback | Comments(2)

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