ハンガー・ゲーム 三部作

祝・映画化。映画化すると聞いたときは、安っぽいB級映画になるんじゃないかと心配してましたが、評価はそんなに低くないみたい。そこで書いてなかった原作の感想をあまり内容にふれずにまとめて紹介。ジェニファー・ローレンスはイメージにピッタリなんだけど、Peeta が私のイメージとちがーう。ま、いいけど。

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ハンガー・ゲーム 三部作」Suzanne Collins著 Scholastic Press刊

1作目『The Hunger Games

支配者層の暮らす the Capitol とそれぞれ専門分野に特化した労働者層が住む12の地区にわかれた独裁国家パネム。支配者層は、毎年12の地区からそれぞれ男女2人を選んで戦わせる「ハンガー・ゲーム」を開催し、全国にリアリティショウとして放映していた。今年もまた、「ハンガー・ゲーム」の季節がやってきて、16才の Katniss の住む第12地区でも、出場者を選ぶクジ引きが行われることになるが…


互いに殺し合って生き残ったひとりが勝者というゲーム方式が日本の小説『バトル・ロワイアル』と似てるともいえるが、まあそれ言い出したらローマの剣闘士の試合も同じだし、単にゲーム方式が類似しているだけの気が。むしろ、二部、三部と読むと、かなりのディストピアSF小説…。

あと違う点として、テレビのリアリティショウに対する皮肉っぷり。「ハンガー・ゲーム」は国民の一大娯楽なので、ゲーム開始前から参加者は視聴者にアピールしなきゃいけない。スタイリストがついて気に入られるようなイメージづくりをしたり、インタビューに答えて視聴者の応援を勝ち取らなければならないのだ。そして逐一放映されるゲームの中での行動によって、スポンサーがつく。活躍っぷりがダメだと、スポンサーがつかないので食べ物などをもらえないのよ。ううう。

このゲームはどう転ぶのか、勝者はだれなのか、ハラハラする展開になり、最後までダーッと読めてしまう1冊。

そして2作目『Catching Fire』。

1作目の勝者は幸せに暮らしましたとさ、とならないのが2作目。1作目のゲームのなりゆきが労働者層に火をつけたらしく、各地区で the Capitol に対する反逆の動きが見えはじめ、緊張が高まるなか the Capitol は前代未聞のゲームを開催しようとする…


この第二部がまさかの展開のうえに、そこで終わるか!というところで「第三部に続く」という、全米の読者の「えええええっっ!?」という悲鳴が聞こえるかのようなクリフハンガーが待ち受けております。少なくとも私は、当時ですね悶絶しました。。。。

で、読者が待ちに待った3作目『Mockingjay』。

1部と2部を説明せずして細かいこと書けないんですけど、過去に反乱を起こして完全に破壊されたという伝説の13地区が登場、支配者層 vs 反乱軍の戦いはさらに激化し…という内容。


物事そうそう単純じゃないんだな……。必ずしも支配者に立ち向かう反乱軍が善というわけでもなく、前2作とはだいぶ雰囲気の違う話です。最初に読んだときはどう反応していいのかわからなかった、というのが正直なところなんですが、いまにして思えば、私の予想外だっただけで、3作全体でみるとこれでよかったのかも。

それにしても、このシリーズは大ヒットしたせいか、ハンガー・ゲームに続け!みたいなヤング・アダルト・ディストピア小説がその後いっぱい登場。でもどれも超えられないという残念な状況は今年も継続するんでしょうか。第1作目だけ邦訳出てるけど、それはナイ、という表紙デザインで、日本では売れなかったみたい。売り方を間違えてる気がしますよ。
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Commented by chiaki at 2012-06-03 20:20 x
こんにちは。春巻さんのおすすめエンタメはハズレなので、読んでみました。もう一気読みです。アメリカのティーンはすごいもん読んでるんですねえ。
日本版の表紙、ナイですね、あれは。YAって日本だとなかなか売り方難しいのかなあ。もったいない。

ジェニファー・ローレンスはカットニスそのものって感じですが、私もPeetaはイメージ違います。私の頭の中では『大聖堂』の大工の息子になってます。
Commented by rivarisaia at 2012-06-04 20:29
これ一気に読んじゃいますよね。YAって日本だとラノベともまた違うジャンルなので売り方が厳しいのかも。もうYAと意識しないで売ったほうが売りやすそう。

ジェニファー・ローレンスはピッタリなのに、Peetaはどうもイメージが違いますよね。『大聖堂』の大工の息子かー。それはアリかも。

by rivarisaia | 2012-04-06 21:46 | | Trackback | Comments(2)

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