ポップ・アイ
2017年 11月 03日
『ポップ・アイ(Pop Aye)』監督:カーステン・タン
仕事も家庭もうまくいかなくなってしまった冴えない中年の建築家。ある日、バンコクの路上で、幼い頃に仲良しだった象のポパイを見つける。象を買い戻した建築家は、ポパイを生まれ故郷の村へ連れていく旅に出ることに……。
のんびりしたロードムービーのようでいながら、主役の建築家が不器用で、目的地まで無事にたどりつけるのか、かなりハラハラする。旅の途中で会う人たちも、社会からはみ出ていたり、どこか間が抜けてたり、ちゃっかりしてたり(特に坊さん)。
そして思いもかけない事実も明らかになる。いやはや「ええっ!?」って驚いたよね。
しかし心に沁みる映画でした。冴えない人たちと象のポパイに幸あれ。
上映後のQ&Aで得たプチ情報ですが、象が入るのは勘弁、ということで、ロケハンが難航したようで、最終的に建築家の自宅として撮影に使われた家は、殺人事件があって借り手がいなかったお屋敷だそうです。なんと……!
また、ポパイはカートゥーンのキャラクターからきているんだけど、タイトルが「ポップ・アイ」になっているのは、もともと著作権で何か言われないようにするための対策だそう。でも、ポップ・アイ、のほうが響きも可愛いし、目を引くかな?って監督は言っていた。
主演のタネート・ワラークンヌクロ氏は、タイでは知らない人はいないというくらいのロックスターだそうで、プログレをタイに紹介し、音楽レーベルを経営している有名人だというのに、大変気さくな方でした。上映後に友だちと六本木ヒルズの大屋根プラザでしゃべってたら、通りすがったタネさんが私たちの席にやってきて一緒に話し込んじゃった!
予告
by rivarisaia
| 2017-11-03 01:43
| 映画/アジア
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