『ワンダー 君は太陽(Wonder)』
2018年 06月 29日
ご無沙汰しているうちに梅雨が明けた。まだ6月なのにびっくり。
さて、2012年の「これを読まずして年は越せないで賞」候補作だった、R・J・パラシオの『Wonder』が映画化されたので、少々不安な気持ちもありながら観てきたら、とってもよかった! 原作は『ワンダー Wonder』というタイトルで、ほるぷ出版から邦訳も出ています。
『ワンダー 君は太陽(Wonder)』 監督:スティーヴン・チョボスキー
遺伝子疾患で顔に障害があるオギー。これまで入退院を繰り返していたため学校に通えず、自宅学習をしていたけれども、10歳にして初めて学校に通うことに……
ざっとあらすじや予告だけみると、障害のある子どもがいじめられたりしながら、最後は試練を乗り越えるという泣ける話でしょ?と多くの人が思うにちがいなく、大筋では間違ってないんですけど、ありがちな感動モノではないんですよね。
主人公のオギー、彼の友人や姉、姉の友人……と語り手が変わる原作の構成が、違和感なく映画にも取り入れられていて、オギーを中心に話は展開するけれど、両親に心配をかけまいとしてきたお姉ちゃん、その場にあわせて心にもないことをやらかしちゃう友だち、表面からは見えないけど、みんなそれぞれ様々なことを内側に抱えていることがわかる。そしてどの子どももどこかのタイミングでちょっとした勇気を発揮する。
愛情深い両親(ジュリア・ロバーツとオーウェン・ウィルソン、特にオーウェン・ウィルソン最高)もよかったけど、イジメに対しても毅然とした態度だった校長先生やホームルームの先生の、子どもたちに対する眼差しもとても優しい。
イジメっ子のジュリアンについての章がないのは、たぶん理由があって、ひとつは、ジュリアンにどんな事情があっても絶対にイジメはダメだということを伝えたいから、もうひとつは、ジュリアンにも物語があるんだけど、それを描くとオギーが主役の話ではなくなるから、だと思う。
実際、ジュリアンの話は『Auggie & Me: Three Wonder Stories(邦訳:もうひとつのワンダー)』という番外編として存在していて、あのお母さんが写真をPhotoshopした背景とか、ジュリアンは間違いを正せるかどうかというのが書かれています。この番外編もぜひ読んでほしい。
by rivarisaia
| 2018-06-29 17:05
| 映画/洋画
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