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氷の季節

19世紀デンマークの寒村で生きることに必死な人々を描いた映画なんですけど、けっこうあとからじわじわくる。
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氷の季節(Før frosten)』監督:マイケル・ノアー

19世紀半ば、デンマークの貧しい農村。これから冬を迎えるというのに、農民イェンスの家では食べるものもなく、厳しい冬を越すためには娘を嫁にやり、甥っ子たちを奉公に出すしかない。しかしそこに裕福な農家が取引を申し出てきた。家族のためにイェンスはある決断をするのだが、それは大きな代償を伴うことに……

上映後のQ&Aで、本作を制作するにあたり非常に綿密なリサーチを行ったと監督が言っていたのですが、そのリサーチに裏打ちされているためなのか、もう過酷すぎる19世紀半ばの寒村の生活が苦しいほど伝わってきて、途中でお腹痛くなりそうなほど。

イェンスは食べるものこそないけど、ある程度の土地は持ってるという自負があるので、そうそう自分を安売りしない(というかできない)。家族全員が生きのびるには娘を利用するしかないんだけれども、結婚相手を親の一存で変えられてしまう娘は、モノ扱いで気の毒な限り。唯一よかったなと思うのは、結果論ですけど、結婚相手の裕福な男性が、娘に対しては親切でやさしい紳士であるという点です。そこだけが救い。

ただし、イェンスは予期せぬ大きな十字架を背負うはめになり、教会に行くたびに良心の呵責に苛まれることになるのだろう。「この家にはネズミがいます」と言える奥方様くらいに、イェンスもしたたかな割り切った気持ちになれるなら別だけど。


by rivarisaia | 2018-11-06 19:03 | 映画/洋画 | Trackback | Comments(0)
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