Thin Air
2020年 08月 24日
『Thin Air』
Lisa Gray著 Thomas & Mercer
この本、拾い物でした。面白かったのでおすすめ。
NYで探偵をしていたJessica Shawは、父親が死んでからNYを飛び出し、車で放浪しながら人探しの仕事を請け負ったりしていた。そんな彼女の元に匿名のメールが届く。内容は、25年前にLAでEleanor Lavelleという女性が殺され、彼女の娘Aliciaが行方不明になっているというもので、3歳の少女の写真が添付されていた。写真を見たJessicaは驚愕する。その少女は彼女だったのだ……。
現在の事件と過去の事件が交錯して、バラバラの紐が最終的に1本につながっていきます。読みやすくてページターナーです。
Jessicaは父親から、彼女が幼い頃に母親は交通事故で死んだと聞かされていて、母親の写真はLAで殺された女性とはどう見ても別人。いったいどういうことなのか。父親はなぜ母親は交通事故で死んだと言ったのか。最愛の父が誘拐犯なのだろうか。そもそも自分はいったい誰なんだ、とショックを受けつつも、事件の真相を解明し自分のアイデンティティを探るために25年前に事件のあった町に向かうJessica。
さて、そのいっぽうでLAでは大学生のAmyが惨殺されるという事件が起きており、LAPDの刑事Jason Pryceが事件の捜査をしていました。ニュースでPryceの姿を目にしたJessicaは、父親の葬儀に彼が出席していたことを思い出し、Pryceにもコンタクトを取ろうとします。Pryceは父の過去を知っているのでしょうか。
探偵のJessica、殺された女子大生Amy、刑事のPryce、25年前に殺されたEleanorの章で構成されていて、話があちこちに飛ぶうえに、「名前を変える人物」が複数名(!)登場しますが、そんなに混乱はせずにぐいぐい読めると思う。この人の本名なんだったっけ?ってなるかもしれないけど、名前は忘れてもどの人かはわかるから大丈夫。
Jessicaは応援したくなるキャラクターで、個人的に彼女のことが気に入ったので2冊目も読むことに。続きがあるような終わりではなく、事件は1冊できっちり解決しますが、シリーズ化するみたい。
*追記:2冊目の感想も書きました
by rivarisaia
| 2020-08-24 19:49
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