ザ・コール
2021年 03月 02日
『ザ・コール(The Call/콜)』
監督:イ・チュンヒョン
子どもの頃に火事で父を失って以来、母との関係がうまくいっていないソヨン。その母が入院し、ひとりで実家に戻ってきた彼女は、途中で携帯電話を落としたことに気づき、家にあった古い電話を使って自分の携帯に電話をかけた。すると出た相手は拾った謝礼を要求してすぐに通話を切ってしまう。相手から再び電話がかかってくるのを待つソヨンだったが、次に電話をかけてきたのは謎めいた女性で……
ネットフリックスの韓国ホラー。出だしのほうは、あれ?ホラーじゃなかったっけ?という展開だったけど、中盤からどんどんまずい方向に話が進んで恐ろしい事態になっていきます。最後だけ蛇足のような気がしないでもないけど(だってあんまりなんだもん)なかなかおもしろかったです。
謎めいた女性からはその後、何度も電話がかかってきます。最初は間違い電話だと思うソヨンですが、ある晩、家の中で古ぼけた日記を発見、その日記を書いていたヨンスクという人物が電話をかけてくる謎の女性であること、そしてヨンスクは20年前にソヨンの家に住んでいたことなどが判明。ヨンスクとソヨンは次第に打ち解けて、20年の時を超えて親しくなっていくのですが……しかし大きな大きな落とし穴が待ち構えているのでありました。
過去の人と現在の人が互いに交信しあうという声のタイムトラベル話というと『オーロラの彼方へ』を思い出したりもしますが、オーロラがしみじみいい話になるのとは正反対。自分の人生を人質に取られている状態で、相手をいかに上手にだしぬくかという展開になっていくけれど、賢く立ち回ることができない主人公にはちょっとハードルが高すぎた。それだけは言ってはダメよーという情報を伝えてしまったりするのでもどかしい。
タイムトラベルものにつきものの、辻褄はどうなっているのか気になるところはあるんですけど(過去が変わったときに記憶はどうなるのかなど)、途中で辻褄合わせについてはわからなくなってどうでもよくなりました。この映画の元になったというイギリスの『恐怖ノ黒電話』も観てみたいなー。
by rivarisaia
| 2021-03-02 22:23
| 映画/アジア
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