Crimson Lake Road
2021年 05月 30日
『Crimson Lake Road』 (Desert Plains, #2)
Victor Methos著、Thomas & Mercer
ヴィクター・メソスの『A Killer's Wife』の続編。シリーズ名は「Desert Plains」というみたい。1冊目はいくらなんでもあんまりな展開でしたけど、それでもページターナーで面白かったです。
2冊目は、すっかり仕事に嫌気がさして検察官をリタイアすることにしたJessica Yardleyの元に、あるアーティストが描いた4枚の絵画に影響を受けたと思われる殺人事件が持ち込まれるところから話がスタート。3人目の被害者が出る前に犯人をつかまえたいというFBIに協力するJessicaですが……という展開です。
今回もまた、中判で容疑者が逮捕されて後半から裁判の話になります。Jessica Yardleyは退職することになっているので、裁判自体は後任のいけすかない男が担当します。ところがそこでもいろいろなことがありまして、退職したっていうのに事件となかなか縁が切れないJessica Yardleyなのであった。
1冊目は突拍子もない話でしたけど、力技で最後まで引っ張っていかれた印象でした。そして今回も途中で展開が読めるわりにはページターナーなんですけれども、面白かったかと言われるとかなり微妙。評判いいけど、でもさ、いや、いくらなんでもさすがにそれは無理があるのでは……。
シリアルキラーの元夫Eddie Calや娘のTaraも登場するんですけど、エピソードとしては無理に入れなくてもよかったような気もします。
とまあ、気分的にはいまひとつだった本作ですが、被告側弁護士で登場するDylan Asterという新キャラクターが型破りで魅力的でした。注目の事件を担当することで名声を得たいだけかなと思いきや、相手を尊重する姿勢もあるし、人間的にも信頼できそうなんですよね。
この「Desert Plains」シリーズ、次はもう読まなくてもいいかな……と思っていたんですけど、これから出る予定の3冊目のあらすじを確認したら、なんと主人公がDylan AsterとパートナーのLily Ricciになっているじゃないですか。えええ! じゃあ3冊目も読もうかな。
by rivarisaia
| 2021-05-30 23:58
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