烏兎日記：アイコン変えました

ブログを始めた頃から国芳の「鼠よけの猫」をアイコンにしてきたのですが、15年以上もアイコンに使用していると、だんだん国芳の猫と自分が同化してきて「鼠よけの猫」が「春巻の猫」に思えてくるのもどうかと思っていたので、ちょうどよい機会にアイコンを変えました。何なのかよくわからない抽象的なものにしようと思ったのでマッチ箱作品にしてみた。しばらくはこれにして、気まぐれにまたふわふわと変えてみたい。
国芳の「鼠よけの猫」ですが、全体像を一度ちゃんとあげてみましょう。


「鼠よけの猫」歌川国芳（1786-1864）天保（1830-44）末期、版元：川口屋宇兵衛


家の中に貼っておくとネズミが出なくなるというありがたい錦絵です。体全体のバランスがちょっとおもしろい。がっしりした体格なのは、鼠をたらふく食べているからでしょうか。前足も大きくて、確かにこれなら獲物をがっつり掴んで離すことはなさそう。

上に書かれた文章は以下の通り。

此図は猫の絵に妙を

得し一勇斎の

写真の図にして

これを家内に張おく

時には鼠もこれをみれば

おのずとおそれをなし

次第にすくなくなりて

出る事なしたとへ

出るともいたずらを

けっしてせず誠に

妙なる図なり

福川堂記

当時何枚くらい制作されて、実際にどのくらいの家にこの図が貼ってあったのか気になる。

なにはともあれ、長らくアイコンとしてお世話になりました！