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見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
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ハルジオン

ハルジオン_b0087556_22160643.jpg

寝込んだり、養生といってのんびりしている間に、庭の草木の勢いがすごいことになっていて、出遅れ気味の草取りシーズンのスタート。今年こそ、一気にまとめてきれいにしようと頑張るのではなく、ざっくりだけど頻繁に短時間で少しずつ無理なくやる、という方向でいきたい。

写真は昨日の草取りでけっこう大量に採ったハルジオンです。

ハルジオンとそっくりの草にヒメジョンがありますが、見分け方を一応図鑑で確認しました。

・ハルジオンの方が先に咲く(4〜5月)。ヒメジョンはその後、夏くらいまでが開花期。
・ハルジオンは、茎を折ったときに中が空洞。ヒメジョンは白いものが詰まってる。
・ハルジオンは茎を取り巻くように葉っぱがついている。ヒメジョンは細い葉がまっすく茎につく。

ハルジオン(春紫菀/春紫苑)とヒメジョン(姫女苑)は、漢字で書くと名前の違いがわかる。紫菀と女苑。ちなみに「姫紫苑(ヒメシオン)」というヒメジョンとは全然別の植物も存在していた。知らなかった。

ハルジオンは昔から「貧乏草」などと言われている上に、日本の侵略的外来種ワースト100、要注意外来生物になってるんですけど(国立環境研究所データベースの参考リンク)、もともとは北アメリカ原産で1920年に日本にきた植物です。

国立科学博物館のサイトにある「野の植物100選」によると、

はじめは、花がきれいなので、庭に植えられた。しかし、そのうちに、庭から逃げ出し、野生化して、帰化植物となった。1925年(昭和のはじめ)ごろ、東京の小石川植物園を中心に広がっているのが観察された。

とあります(ヒメジョオンのほうは明治時代直前に日本に来た)。最初はガーデニングで愛でられていたのに、いつのまにか貧乏草呼ばわりされて、人間の都合でなんとも気の毒なことではある。確かに可愛らしい花で、たくさん摘んでみるとほんのりいい香りもする。ということで、花瓶に飾りました。夜になると少し花がしぼむのですが、朝になるとまた開きます。

花の色は白やピンクなどがありますが、色がどうして変色するかについては、日本植物生理学会のサイトによると、よくわからないらしい(Wikipediaには大気汚染物質に反応するようなことが書いてあるけど、その出典元はなんだろう?)。

ハルジオンと命名したのは牧野富太郎博士だということも、前述の科博のサイトで知った。「雑草という草はない」と言った牧野博士、せっかく「春紫菀」というきれいな名前をつけたのに、貧乏草って言われてるなんて知ったらなんていうかな。そういえば地域によっては、貧乏草はペンペン草を指すところもあるみたい。ペンペン草はまだ庭で見てないので、よく探してみよう。

牧野博士の発言は高知新聞にその根拠の史料の話が出ていて、それも面白いです。


by rivarisaia | 2023-04-20 23:12 | 動植物 | Trackback | Comments(0)