『The Secret Hours』:スラウハウスのスピンオフのようなスタンドアローン
2024年 09月 21日
スラウハウス・シリーズではない独立した小説と言いつつ、シリーズ番外編でもある小説。スラウハウス・シリーズのキャラクターが複数登場するし、過去の秘密が明らかになります。
『The Secret Hours』Mick Herron著、Soho Crime
2年前、首相が「Monochrome」という調査を指示、それは英国諜報部による過去の行き過ぎた不正行為を調べるというものだった。グリセルダ・フリートとマルコム・カイルという二人の公務員がこのプロジェクトへの出向を命じられ、MI5の機密情報にアクセスして調査を開始する。
だが、MI5長官は「Monochrome」を阻止することに成功、プロジェクトが閉鎖される直前になり、MI5のあるケースファイルが現れる。それは1994年ベルリンの機密作戦についてのファイルだった……
現在と過去を行ったり来たりする構成で、2年前のプロジェクト開始から現在までの「Monochrome」と1994年のベルリンという2つのストーリーラインが交差します。作品中では「First Desk」としか言及されないけど、誰のことなのか読者はすぐわかるし、またジャクソン・ラムという名前は出てこないけど、ジャクソン・ラムその人が出てくる。むしろこれはラムのベルリン時代の話なのだった。
この人やあの人、そして前にちょこっと登場したあの人に、こういう過去があったのかと思うと感慨深く、痛ましく、切ない。そしてデヴィッド・カートライトもまたかなり食えない人物であり(知ってたけど)、「あいつの孫はジジイのケツから太陽が輝き出てると思っているが、ありゃ太陽じゃない。デススターだ」というセリフはマジでそう思う。
1994年にベルリンで起きたことは、現代できっちりと落とし前をつけることになる。決着をつける人物がちょっと意外だったけど、そこに絆とはまたちょっと違った、信頼のある紐帯関係を感じた。
それにしても冷戦直後のスパイの世界もかなりツライ。でも物語としてはかなり面白いので、ミック・ヘロンには是非ともまた若かりし日のジャクソン・ラムやダイアナ・タヴァナーの話を書いてほしいなー。
こんにちは。少し前にSecret Hours 読み終えました。最初のうち話がなかなか進まないしいつものメンバー出てこないしであまりノレなかったけど、最終的にはシリーズ1,2を争うくらい好きかも!という気持ちです。ベルリン時代の3人の日々がもうほんとに、痛ましくて、切ないといしか言いようがないですね。なんともいえないノスタルジーに胸が締め付けられました。
ドラマ版でラムが老いたデヴィッド・カートライトによく暴言吐いてましたが、これを読んだ後だとあれでも優しすぎるくらいだよな…と思いました。デス・スターのくだりは笑いました!
ドラマ版でラムが老いたデヴィッド・カートライトによく暴言吐いてましたが、これを読んだ後だとあれでも優しすぎるくらいだよな…と思いました。デス・スターのくだりは笑いました!
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そうなんです! 最初のうちはいつものメンバーじゃないので、あまり入り込めなかったんですけど(特に現代パート)、ベルリンパートがどんどん面白くなってきて、私もこの話はシリーズの中でもかなり好きです。ベルリン時代の話、もっと読みたい。
それにしてもデヴィッド・カートライトは本当に煮ても焼いても食えないおっさんですよ。ジャクソン・ラム、心が広い....
それにしてもデヴィッド・カートライトは本当に煮ても焼いても食えないおっさんですよ。ジャクソン・ラム、心が広い....
by rivarisaia
| 2024-09-21 20:22
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