香水

東京国際映画祭で、観たいけど予定が合わず泣く泣く断念した映画が何本もあり、そのうちの1本が『パフューム』。刊行当時「ねー読んだアレ。いやはや、あれはすごい話だわね」と話題になった、パトリック・ジュースキント作『香水』(池内紀 訳、文藝春秋)の待ちに待った映画化です。


小説版は、本当に「匂いの小説」なので、それこそ18世紀パリの街中に立ちこめる悪臭から、食べ物の匂い、木の匂い、洋服の匂い、香水の匂い、と匂いの描写のオンパレード。本書の何がすごいといって、匂いマニアとでも言えそうな、あえてジャンル分けするなら「さかしま(by ユイスマンス 註1)」系の匂い小説であるという点です。ある意味では、『さかしま』を超えているとも言えます。で、主人公だけ匂いがない。嗅覚が異常に優れており、木の種類までも嗅ぎわけられるのに、生まれながらにして体臭がない主人公が、究極の香りを追求する奇想天外な話。

一体どうやって映画化したのか。ストーリーを追うだけなら映画化できると思うが、匂いの描写は本で読むのと映像で見るのとでは大きな差が出てくると思うし、最後のあのとんでもない展開はそのまま映画化したのか(というより、映画化できたのか)ということが気になります。


一歩間違えば、キテレツ映画になってしまう危険があるのがちょっと心配。日本でも普通に劇場公開しますよねえ?それを待ってますよ!


註1:『さかしま』は1884年にユイスマンスが書いた「デカダンの聖書」とも言うべき小説。主人公が人工楽園をつくりあげて、芳醇なデカダン・ワールドを披露する。高校の時に一部で流行ったのが、いまだに信じられない。みんな(自分も含めて)デカダンに憧れてたのか?「口中オルガン」なんていう遊びも出てきます。お酒に楽器に見立てて、次々に飲みつつ口中で音楽を奏でるのよ。ううむ。
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Tracked from フェロモン香水 at 2006-10-14 15:49
タイトル : 人気の香水
香水の中でも、2006年、人気の香水といえば、何でしょうか? 答えはエラミカオのホワイトローズを使った「ユージンゴールド」です。 発売開始から5日間で、楽天香水コスメ女性部門No.2を達成し、トップを走ったほど大人気の香水です。 では、夏に人気の高い香水はどのブランドでしょうか?... more
Commented by sei at 2006-10-11 11:12 x
うわぁー、これ観たい。香りの映像描写に興味津々!
Commented by rivarisaia at 2006-10-11 13:30
観たいでしょう〜。でも最後が原作は「ハァ〜!?マジでー」という驚愕の...。しかも香りがキーポイント。あれ映像化できたのかー。
Commented by とらねこ at 2006-10-17 01:57 x
面白そうですね!
映画も見たくなりました。ユイスマンス『さかしま』も読まないと、と思いつつ何年も経ってしまっている作品。rizarisaiaさんを見習って、読まなくっちゃ!
ところで、『香水ジルバ』という小説はご存知ですか?
自分、この作品が忘れられなくて、また読みたいのですが、哲学的な世界一周の話で、なおかつ冒険ものだったと思うのですが、
何しろ高校生の頃で、理解力がいまいちだったのですが。・・・
今買おうとしたら、「再版が待ち望まれている作品」とのことで、手に入らなかったのですが。・・・
だらだらとすみませんでした。
Commented by rivarisaia at 2006-10-17 14:05
とらねこさま、
ユイスマンスの『さかしま』は、まーデカダン、デカダン、デカダ〜ン♪で、没落!という話でおもしろいですよ。
映画もおもしろそうなんだけど、変な話なので映像化に失敗したらただのB級になりそう...。
『香水ジルバ』は知らないですが、それは面白そうですね!
図書館にあるかしら。
by rivarisaia | 2006-10-09 23:52 | | Trackback(1) | Comments(4)

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