人気ブログランキング |

カンヌのイタリア映画2本とも観たい。今観たい。

カンヌ、終わっちゃいましたね...。パルムドールの作品も観たいのですが、それより何より、今年のカンヌにはイタリアの暗部を描いた映画が2本出ていて、両方とも受賞おめでとう! 日本では一般にはウケなそうな、しかも暗く重苦しい感じのテーマではありますが、私は両方とも観たい。東京国際には来るだろうか。それとも来年のイタリア映画祭?

審査員特別グランプリを受賞したのが、マッテオ・ガローネ監督の『GOMORRA』。
いまだ解決してないナポリのゴミ問題でもカギを握っているナポリの黒社会「カモッラ」の話。タイトルは、カモッラと聖書に出てくるソドムとゴモラのゴモラをかけ合わせています。

原作はイタリアでベストセラーになったノンフィクションで、日本語版も出ているのでそのうち紹介します。著者のロベルト・サヴィアーノはこの本のためにカモッラから命を狙われることになってしまった。

ウンベルト・エーコが「ファルコーネやボルセリーノ*のように、我々はサヴィアーノを独りにしてはいけない」とTVで訴えたのをはじめ、さまざまな働きかけもあって、現在は24時間体制で彼には護衛が付いているのですが、だからと言って平穏無事に暮らせるわけではないのがやるせないところです。しかも、サヴィアーノがナポリでアパートを借りられないという話が新聞に出ていたし(参考:Repubblica。イタリア語です)。大家さんが嫌がるのだそうだ。気持ちはわからなくもないけど、でもなあ....。

審査員賞受賞がパオロ・ソレンティーノ監督の『Il Divo』。
こちらは、終身上院議員で元首相のジュリオ・アンドレオッティがテーマ。アンドレオッティについては、私はあまり詳しくないですが、マフィア**との癒着があった、とてつもなく「黒い人」という印象があります。ちなみに『ゴッドファーザー part3』のドン・ルケージのモデルになった人です。

ドン・ルケージは、「金融は銃だ。政治とはいつ引き金を引くかを知ることだ」というセリフでおなじみの人。このセリフだけでも、何か黒い感じがするわね.....。

気づけば、2本ともイタリア黒社会がらみ。もうね、本当にイタリアはこの問題を何とかしたほうがいいと思う。何とかすると言っても、地元の人たちが命がけで立ち上がんないといけないから大変だとは思うし、異国の私などから他人事として言われるのも嫌でしょうけど。

ちょうど今、折しもイタリア語の授業で扱っているテーマがイタリア黒社会なので、早く観たい、今すぐ観たいという気分になっているところ。最近タイムリーなことが続くなあ。

*ファルコーネとボルセリーノは有名な反マフィア治安判事で、2人とも1992年にマフィアに暗殺された。エーコのTVでの発言はRepubblicaにも出てます(コチラ。これまたイタリア語ですが....)

**マフィアあるいはコーザ・ノストラはシチリアの犯罪組織で、ナポリはカモッラ、カラブリアはヌドランゲタ、プーリアはサクラ・コロンナ・ウニータ、と地域ごとに名称が違います。全部ひっくるめた総称としてマフィアと言ったりもするけど、ゴッチャになるので、私はイタリア黒社会と呼ぶことにしました。

追記:
・『ゴモラ』観ました。感想はコチラ
著者サヴィアーノさんのこと
・『Il Divo』も観ました。感想はコチラ
トラックバックURL : https://springroll.exblog.jp/tb/8665725
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 専門家や海外ジャーナリス.. at 2008-06-13 13:22
タイトル : 潜入取材で伊マフィア組織の実態と社会の闇を描いた「GOM..
ロベルト・サヴィアーノ。79年、ナポリ生まれ。2006年、イタリア犯罪組織を内...... more
by rivarisaia | 2008-05-26 23:47 | 映画や本の雑記 | Trackback(1) | Comments(0)

見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや