Meet Me In the Moon Room(月の部屋で会いましょう):シュールな物語シリーズ2

シュールな小説の第2弾。今回もペーパーバックの紹介ですが、短編集です。このなかの2篇は、講談社から出ている岸本佐知子さん編訳の『変愛(ヘンアイ)小説集』(恋愛"レンアイ"じゃないところがポイント)に邦訳が収録されています。

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Meet Me In the Moon Room』Ray Vukcevich(レイ・ヴクサヴィッチ)著 
small beer press刊

『変愛小説集』に収録された、皮膚が宇宙服に変わる病気の話やセーターの中に広がる異世界の話を書いたヴクサヴィッチに興味津々になり、ペーパーバックを買いました。

本書に収録された33のショートストーリーが見事にすべて奇妙で風変わりで、どう転がってオチがつくのか想像つかない。SFあり、ホラーあり、ファンタジーあり、笑える話あり、悲しい話あり。どれも変なんだけど、人間関係のすれ違いを描いた、不思議な後味を残す話が多い。1篇が短いせいもあって、あらすじだけ話しても「変なの!」と言われて終わっちゃいそうなので、あらすじは割愛します。

これは丸ごと邦訳を出すべきだ、というか邦訳を出してほしい1冊です。あるいは前述した通り、ひとつの話が短いもの(3〜5ページ)が多いので、ペーパーバックに挑戦するのもいいかも。

私が好きなのは、不穏な気分にさせられる幽霊の話「Pretending」、フリーウェイ下の摩訶不思議な変身ピクニック譚「Fancy Pants」、巨大な金魚鉢を持ち歩かなくてはならない世界にテレポートする話「A Holiday Junket」など。

岸本さんが『変愛小説集』のあとがきでも書いていた、鼻の下にガーター蛇を接着剤ではりつけた男の話「My Mustache」は、オチに大笑い。機会があったら、これだけでも読んでほしい〜。
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by rivarisaia | 2008-10-30 19:06 | | Trackback | Comments(0)

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