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カテゴリ:映画/アジア( 164 )

TIFFの前に東京・中国映画週間で観た1本がこちら。中国映画週間といえば、これまでヘンテコ字幕問題とかありましたけど、字幕は改善されていて、問題ありません。

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ジャッジ・アーチャー(箭士柳白猿)』監督:シュー・ハオフォン/徐皓峰  

*『ソード・アーチャー 瞬殺の射法』というタイトルでDVDが出ました。

あらすじ。

主人公の青年は、姉が暴行されているのを止めることができなかったことが原因で心を病み、寺院にて名前を捨てて、新たな人生を生きることになる。

坊さんから「塀を超えて最初に耳にした名前がお前の新しい名前である」というようなことを言われる主人公。彼が出会ったのは、武術流派間のもめ事を仲裁するジャッジ・アーチャーこと「柳白猿」であった。

その柳白猿のもとで弓術の技を磨いた青年は、次の「柳白猿」の名を受け継いだ。そんなある日、青年は、ある女性と出会う。彼女は青年に、父の敵を倒してほしいと頼むのだが……


というような話だとおもうのですが、あらすじ、ぶっちゃけどうでもいいですよね。ジャッジ・アーチャーなる腕利きの仲裁人が武術家の争い事を仲裁してまわる、という単純な話でもないんですよ! だって、これ監督が『グランド・マスター』の脚本の人なんですよ(察してください)。

なんだかよくわからないけど、まさに武侠物を観ている!でもなんだかよくわからない!なにゆえそこで戦っているのかー?などと、ぐるぐるしているうちに映画が終わってたんですよね……(呆然)。

以下、箇条書き。

・何故か果物屋をやっている(仮の姿として)ジャッジ・アーチャーのもとに、毎日武術家の爺さんがやってきて梨を1個手にすると、すううううっっと梨の香りを嗅ぐ。ただ者ではない呼吸らしいのだが、梨を手に取ったら私も真似してしまいそうである。

・達人の爺さんやらジャッジ・アーチャーやらがかぶっていたフェルトっぽい黒い帽子。私、これと同じ帽子もってました!! 中国土産でもらったんですけど、私がかぶるとまるで似合わなくて浮浪者にしか見えない有様になる帽子だったのですが、どこかに紛失…。

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武術家がかぶると似合ってますね、この帽子。

・どうしても気になって仕方ないのが、レンズのない変な眼鏡状のブツです。弓を射るときにかけてましたけど、あれは実際に使われている代物なのでしょうか。

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的を絞るのに便利なんですかね…なんだかよくわからない!!

・戦う場面がとてもよかったけど、ハーフの女性と戦う場面で、女性が細身の長身で足が長すぎるせいなのか、チャイナドレスのせいなのか、時々ガニ股のへっぴり腰に見えちゃった。うーん、なんでだろう。

・ジャッジ・アーチャーがフランシスコ会の修道僧か!みたいな格好をすると、BGMがパイプオルガン調に。そして時折鳴り響く、ゴーーーン!という鐘の音にやられました。。。。

【トレイラー】

by rivarisaia | 2014-10-27 19:08 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

レクイエム 最後の銃弾

なんか、まだ腰痛いの治ってないっぽいけど、鑑賞中はそれどころじゃなかったです! やだもう熱い! 熱いよ! なんだか久々に香港の熱いの観た気がする!

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レクイエム 最後の銃弾(掃毒/THE WHITE STORM)』監督:ベニー・チャン/陳木勝

本作は前半と後半に分かれているような構成です。あらすじはまったく知らずに観たほうが、話がどう転ぶのか見当もつかなくて大変に面白いので、公式サイトもチェックしないほうがいいですよ。

子どもの頃からの親友で、今は麻薬捜査官である3人組。
前半は、その3人がタイの麻薬王ブッダを逮捕しようと奔走する様子が描かれます。地獄のタイ篇です(ワニ、怖いよ、ワニ!!)


3人組は、ラウ・チンワン/劉青雲、ルイス・クー/古天楽、ニック・チョン/張家輝。ラウちんもルイスももちろんすばらしいですが、いやあ、ニックはレンゲ食ってた頃を思い出すと、本当にいい役者になりましたよねえ。大好き。

前半は久々に香港の街が主体のアクションみたー!という気持ちで満喫いたしました。ま、途中から舞台はタイに移るんですけども、タイでもすんごいことになってますね。特盛、って感じですね、タイ。そしてここで心がとっても苦しくなるような展開が。ワニとともに。

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ン・ティンイップさんのアレは……ううう(泣)

後半はタイの一件から5年後。あれから5年が経ちまして……


詳しいことは言えないけど、後半なにも知らなかった私はびっくりで、さらに熱い熱い展開が待ち受けていました。『男たちの挽歌』が好きな人とか、身悶えするんじゃないかと思います。Twitterでも書きましたけど、車で激しくイチャつく男性陣!!(車内でイチャつくとか、そんなチャラいことではないのよ) あの車の場面は、いつまでも皆の心に残るであろうよ。楽しそうで、本当にうらやましいですよ。

絶賛公開中なので、大きな画面でぜひどうぞ! 予告を貼っておくね!


by rivarisaia | 2014-10-08 20:15 | 映画/アジア | Trackback(1) | Comments(0)
盛況なようでちょっと嬉しいインドの映画。宣伝が功を奏した例のような気がします。インド映画をあまり観ない層にうまく届いたのかもしれないなー。

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マダム・イン・ニューヨーク(English Vinglish)』監督:ガウリ・シンディー

シャシ(シュリデヴィ)は、二人の子どもがいる主婦。料理上手で、お菓子(ラドゥ)のケータリングサービスもやっているのだが、ビジネスマンの夫からは認めてもらえず、英語ができないことで娘からもバカにされていたりする。

そんなある日、ニューヨークにすむ姉から姪の結婚式の手伝いを頼まれ、家族より一足先に、シャシは単身アメリカに行くことに……。


まったく英語ができないために、ふだんからコンプレックスを抱えていたシャシ。アメリカでもコーヒー1杯すら買えず、すっかり自信喪失するんだけども、シャシが偉いのは、ここで一歩前に進むところ。「4週間で英語が話せるようになる」という広告をみて、英会話学校に行く決意をするのだった。たぶんすがるような気持ちだったんじゃないかなー。

でもこの英語学校のおかげでシャシは大きく変わる。単に英語ができるようになったから自信がついたのではなくて、英語ができるようになったおかげで自分の存在を認めてくれる友人ができて、いろいろな考え方に触れたり、自分の意見を人に伝えたりするうちに自信を取り戻すことができた。世界が広がってほんとによかったね、と思う。

シャシの自信喪失はコーヒーの注文だったけど、大体からして、昔からアメリカで食事を注文するのは割とハードルが高い。最近は日本もそうなってきてるけど、客がいろいろな指定をせねばならず、サラダひとつにしてもドレッシングを複数の中から選ばないといけないし、サンドイッチだってパンの種類やら、中に入れるものやら、肉の焼き具合やらいろいろ決めないといけないこといっぱい。困惑するのもわかるわー。

あと、国籍も年齢も職業もさまざまな生徒がやってくる海外の語学学校の楽しさは私も知っているので、ああ、いいなあと懐かしくなったりしました。

余談ですが、ニューヨークに向かう飛行機の中で、シャシの隣にアミターブ・バッチャンが座る場面、バッチャンのはっちゃけぶりに吹き出しました。さすがバッチャン、いいこと言ってたよね。
by rivarisaia | 2014-08-11 20:02 | 映画/アジア | Trackback | Comments(4)

ドラッグ・ウォー 毒戦

新文芸坐の潜入特集(?)その2は、こちら!

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ドラッグ・ウォー 毒戦(毒戰)』監督:ジョニー・トー/杜琪峰

中国公安の麻薬捜査官ジャン警部(スン・ホンレイ/孫紅雷)は、自動車で衝突事故を起こした男(ルイス・クー/古天楽)が、麻薬取引に関わっていることを知り、減刑と引き換えに情報提供と捜査への協力を依頼。ジャン警部は、巨大な麻薬シンジゲートのデカい取引に潜入するのだが…


とにかく死刑になりたくない男(ルイス・クー)が、いろんな意味でひでえ……。そして、麻薬の効き目恐ろしい!! さらにスン・ホンレイの演技力すげえ! 聾唖兄弟の活躍にも注目です。

死刑になりたくない男は、麻薬工場をやってたんですけども、工場が爆発、妻や義兄弟が死んでしまうんですよ。何もかも失ってしまい、ここで改心したりすんのかなと思ったりもしたんですが、そんなことはなく、頭の回転がよいわけでもまったくなく、ほんとに最初から最後まで「死刑になりたくない」だけでした。えええー!? そんなお前のせいで何人の人が…(以下略)

そんなダメ男と対照的なのが、不眠不休で時には体を張って捜査に挑むジャン警部。割といつも能面みたいな表情のスン・ホンレイの演技派な

トーさんの映画、大陸の乾いたほこりっぽい感じとか、やばそうな漁港の雰囲気がよかったけど、やっぱり香港が舞台の作品が観たいなー。
by rivarisaia | 2014-08-05 19:18 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

新しき世界

昨日は、某所にて夏の三合会&ゴールドムーン大総会がございまして、楽しいひとときを過ごしてきました! 三合会は香港で、ゴールドムーンは韓国です。新しき沼……じゃなかった、『新しき世界』です。これは、みんな観たほうがいいよ!

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新しき世界(신세계 新世界)』監督:パク・フンジョン

新文芸坐の潜入特集(?)その1。シネマート公開時になんで観てないんだっけ?と記憶を辿ったら、ちょうど人生によゆうがない時期に公開されてたわ……おおう。

詳しいあらすじは知らないで観たほうが面白いと思うので、さわりだけ。

韓国最大の犯罪組織ゴールド・ムーン。ある日、会長が謎の事故死を遂げ、後継者争いが勃発する。候補はナンバー2で華僑のチョン・チョン(ファン・ジョンミン)と、会長の右腕だったイ・ジュング(パク・ソンウン)。

警察はこの機に乗じて、組織の内部崩壊を目論む。そう、じつはゴールド・ムーンの理事ジャソン(イ・ジョンジェ)は、潜入捜査官だったのだ……


出だしからいきなり拷問→コンクリドラム缶詰めシーンを見せられて、ヤクザ裏切ると怖い!怖いよ!と背筋凍る私。コンクリ無理矢理ノドに流し込むっていう発想なかったです。でも考えてみれば、そうですよね、体内にも重し入れておいたほうが安心ですよね、けっこう重くないと後で浮かぶって言うしさ(エッ?)。しかし、この出だしの場面は重要です。潜入バレたら、こーなるからな! じっくり見とけ! おかげさまで後半のハラハラ度が倍増……。

さて主人公でもある、入捜査官のジャソンは、華僑のチョン・チョンの徒弟みたいな立場です。ジャソンも華僑なんだよね。この「華僑」というところも、後でしみじみとポイントだと思いました。ジャソンは潜入やめたくてやめたくてしょうがない。いろいろがんじがらめでもう辛い。上司にあたる警察のカン課長も、そうじゃないと潜入捜査を仕切れないのかもしれないけど、非道すぎる。あんまりだ。

チョン・チョンはお調子者っぽくてチャラいチンピラに見えますが(黒社会のレオン・カーフェイを思い出しました )、じつは頭がキレる人だった上に義に厚かった。だてにナンバー2ではなかった。

対抗馬である、亡き会長の右腕イ・ジュングは、けっこう非情です。でもいつ何時も口角が上がっている。嫌味を言われようが、ピンチになろうが、拘置所にブチ込まれようが、常に口角は上がっている。口角常にアップ、私もそこは見習いたい。

さあ、ゴールド・ムーンの次期会長は誰か。ジュングは無事に任務を終えることができるのか。DVDも出てるので、ぜひ観てね!

本作は最後の最後のアノ場面がいいですよね。あれグッときちゃうわー。
by rivarisaia | 2014-08-03 20:15 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

ダバング 大胆不敵

先日、インド映画の尺は長いっていうけどさ…という話をしましたけど、このインド映画は126分と、『ローン・レンジャー』よりぜんぜん短いうえに、『ローン・レンジャー』はラスト30分が大興奮だったわけですけども、こっちは最初から最後までほとんどずーっとアドレナリン全開です。

やばい! イカす!! チュルブル・パンデー!!! アニキ!!!!(ブーッッ! ※鼻血)

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ダバング 大胆不敵(Dabangg)』監督:アビナウ・スィン・カシュヤップ

主人公は『タイガー ~伝説のスパイ~』のサルマーン・カーンです。

ロビンフッド・パンデーことチュルブル・パンデー(サルマーン・カーン)は、熱血警察官。強盗から巻き上げたお金を懐に入れちゃったりもするけれど、弱きを助け強きをくじく、正義感に満ちた漢である。


とはいえ、父や弟の蟹江……じゃなかったマッキーとは仲が悪くて、パンデー兄貴、その仕打ちはあんまりでっしゃろう……というようなこともやらかしてしまいますが、そこはそれ、後で涙ちょちょ切れるような熱い展開が待ってますから、まあ目くじら立てずに観ててごらんなさい。

そんなパンデー兄貴は、ある日美女に一目惚れしてしまう。結婚したいくらいメロメロなのだが、彼女にはアル中の父親がいた……


さあ、兄貴の恋の行方は!?

さらに腹黒い青年政治家が、自分の野心の邪魔になるパンデー兄貴を始末しようと目論み……


きゃー! 兄貴ピーンチ!! 

と、もりだくさんの内容です。この映画を観た人は、映画館を出る頃にはパンデー兄貴にメロメロになっていることでしょう。

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燃え盛るような熱い兄貴の勇姿で暑気払いするがいいぜ!  映画の公式サイトはコチラです。

予告編を貼っておきますね。



Udd Udd Dabanggも貼っておきますね。ダバンダバンダバンダバン……



まさか『ダバング』が日本で観られる日がくるなんて思ってもみなかったので、めっちゃくちゃ嬉しい。ありがとう太秦さん! この調子でぜひ「2」も公開してください。待ってる!
by rivarisaia | 2014-07-31 21:40 | 映画/アジア | Trackback | Comments(2)

GF*BF(女朋友。男朋友)

観終わったあとに、いつまでも心に残って、たとえば道を歩いている時になどふと思い出したりする、そんな映画です。人生なかなか思い通りにいかないこといっぱいあったな、という大人のみなさんにかなりおすすめ。

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GF*BF(女朋友。男朋友)』監督:ヤン・ヤーチェ/楊雅喆

1985年の戒厳令下の台湾で高校生だった美宝(グイ・ルンメイ)、忠良(ジョセフ・チャン)、心仁(リディアン・ヴォーン)の仲良し3人組。

男勝りの女子高生・美宝は、同級生の忠良のことが好きだったのだが、忠良は美宝のことをいい友だちだとしか思っていない。やがて美宝は、自分に片思いをしてた心仁と付き合うようになる。

時は流れて民主化運動の盛んな時代に大学生になった忠良と心仁。働いている美宝は、相変わらず心仁と付き合っているのだが……。


1985年から2012年までの台湾に暮らしていた3人の男女の話です。およそ30年の台湾の世相を反映しつつ、描いているのは、辛いことやしがらみと挌闘しながら生きている3人の若者です。もちろん楽しいこともいっぱいあったし、振り返れば人生にはキラキラした瞬間がいくつもあるんですけども、人生どんづまりになって、どうにも身動き取れなくなってしまうこともよくあります。

それこそ戒厳令下で不自由なことだらけだったはずの高校時代が、一番自由にのびのびできていた時代に思えてしまうのも、ちょっと切ない(それでも、未来はきっと明るいと予感させる映画なのがいいところ)。

程度の差こそあれ、何かしらのどんづまり経験がある人は、この映画を観たあとにはきっと、ほとんど水の抜けてしまったプールの塩素の匂いとか、夏の日の夕暮れの光の色とか、ふいに心に蘇ってくるんじゃないかなあ、とそういう気がいたしますよ。

『GF*BF』公式サイト
by rivarisaia | 2014-06-16 23:48 | 映画/アジア | Trackback | Comments(2)
大昔に放置した掘り出し感想。映画祭ではダンテ・ラムの新作が観られなかったのが残念!

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ビースト・ストーカー/証人(証人)』監督:ダンテ・ラム/林超賢

刑事トン(ニコラス・ツェー/謝霆鋒)は、ある事件を解決する際に誤って少女を殺してしまったことで、トラウマを抱えている。

その事件から数カ月後、少女の母親で女性検事のアン(チャン・ジンチュー/張静初)のもうひとりの娘が何者かに誘拐される。犯人は元ボクシング選手のホン(ニック・チョン/張家輝)だった。

ホンは病気の妻の医療費を稼ぐため、犯罪に手を染めていたのだが、もうひとつ、そこにはある事情があった…


元ボクシング選手で、みずからも失明の危機にあるんだけど、ちょう奥さん思いの悪役ニック・チョンがいい味だしてます。いやあ、ニック・チョンは本当にいい俳優になったねえ(しみじみ)。

刑事は誘拐された娘を無事に取り戻すことができるのだろうか。ハラハラしながら見守ることになるのですが、ここで正直に言うと、劇的なクライマックスのあるシーンでちょっとげんなりしちゃった(それが感想放置の理由でもある)。いやだってね、「感きわまって泣き叫ぶ」とか好きじゃないんですよねー。泣いてないでさっさとやることやれよ!と言いたい。

そのようなわけで、ラスト近くで辟易した気分でいたのですが、最後の最後で明かされる真実には呆然としました。そういうことだったのか、とちょっと驚き。
by rivarisaia | 2013-11-11 16:24 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

失魂

東京国際映画祭で最後にみたのはこの映画。今年のTIFFはこれでぜんぶ。

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失魂(Soul/失魂)』監督:チョン・モンホン/鍾孟宏

日本料理店で働いているチュアンは、ある日仕事中に突然倒れ、山奥に住む父親のもとに戻ってくる。

以前とはまるで別人のようになってしまったチュアン。自分自身のことも父や姉のことも覚えていないチュアンをみて、父親は息子の身体は何か別の魂に乗っ取られたのではないかと疑いを抱く…


実家をはなれて長いこと音信普通だった息子が、凶暴な性格になって帰ってきて困惑するお父さん。そのお父さんを演じているのがジミー・ウォング/王羽です。上映後のQ&Aで、監督は、ジミーさんが出演を承諾してくれなかったらたぶん撮ってなかった、とおっしゃってましたが、息子と対峙する口数の少ない、心の奥底に秘密を封印したような表情の父親役にはジミー・ウォングが適役でした。

少々内容にふれてしまうと、帰宅したチュアンは、自分を殺そうとしたと言って姉を殺してしまう。血まみれで倒れている娘の死体を目にした父親は、咄嗟に息子の犯行を隠そうとする。

ここでわたしは、娘に対する態度がちょっと酷いよ、ジミー父さん…そんなに息子のほうが可愛いですか…とも思ったわけです。寝台の下に押し込められた娘の死体の目から一筋涙が流れたのが、もうね…。しかし、のちに明かされるけど、お父さんは息子に対して負い目があった。だからせっかく帰宅した息子をどうしても突き放すことができなかったのかもしれません。

ひとつの惨劇がひきがねとなって、また新たな惨劇を呼ぶのですが、そうしたなか、チュアンの中の別人格にも少しずつ変化が現れてきます。

人が殺されたり、大ケガしたりしているのに、霧のむこうにぼんやりとした希望の光がゆらめいているような、そんな後味の映画。終わってみれば何故かチュアンを許せてしまうというか、チュアンはこのまま静かに山奥で幼なじみの青年と一緒に蘭やリンゴを育てて平穏に生活していけたらいいんじゃないかなあと思えたのが不思議。監督が言っていたように、すべての悪人にも善の部分があるということをうっすら感じました。

トレイラーみると雰囲気がつかめるかと思うのですが、深い山の自然や昆虫、空や雨をとらえた映像がものすごく美しく、人間の手の及ばない存在がもつ力が、ラストの不思議な清々しさにつながっているような気もします。撮影監督は「中島長雄」さんという方なのですが、これは監督のペンネームであることが上映後のQ&Aで判明! 撮影もカメラマン出身の監督ご自身でした。

では、トレイラーをどうぞ。

by rivarisaia | 2013-10-29 23:11 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)
ラブゴーゴー』のチェン・ユーシュン監督による16年ぶりの長編。そうか、もう16年も経つのね……(遠い目)

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総舗師―メインシェフへの道(總舖師:移動大廚)』監督:チェン・ユーシュン/陳玉勲

総舗師(ぞんぽーさい)とは、雑な説明をすると、宴席を手がける出張料理人のことです。そのむかしは、こうした料理人と宴席の主人、そして客人がそれぞれ協力しあって宴席をつくりあげていたのであった。しかし総舗師は、日本語タイトルの場合、なんて読めばいいんだろう。そうほし? とりあえず「ぞんぽーさい」のママでいく。

数十年前、台湾には「愚人師」「鬼頭師」「蒼蝿師」という3人の偉大なる総舗師がいた……

ときは移り、現在。「蒼蝿師」の娘シャオワンは、アイドルを目指していたがパッとせず、彼氏の借金まで背負わされ、逃げるように故郷に戻り、父亡きあと母がひとりで切り盛りする料理屋を手伝うことに。

そんなある日、シャオワン母娘は、ある老カップルから自分たちの結婚式の料理をつくってほしいと依頼される。しかし、彼らの希望のメニューはつくりかたもよくわからない古式料理。

困ったふたりは、たまたま知り合った、旅する料理コンサルタントの青年(じつは「鬼頭師」の弟子である)に協力をあおぐのだが…


という話ですが、どうしたことか、このあと、シャオワン母娘は借金返済のために賞金ねらいで料理大会への出場を決意。その料理大会に老カップルも招待して、結婚式も兼ねりゃいいじゃん、という流れになって、それでいいのか老夫婦…という気もしましたが、結果的にはよかったみたいです。

料理大会では、シャオワンと青年が組んで勝利を目指すのかなーと思いきや、わけあって青年は別チームで対決することに。代わりにシャオワンチームに加わったのは、借金取りの兄ちゃんふたり(エエッ!?)。

さあどうなるシャオワン。幻の父の味を復活させることはできるのかーーー!

すっとんきょうで愉快でカラフルな映画。2時間25分はあっという間に過ぎちゃいますが、欲をいえばもう少し短くてもよかったかも。

しかし不覚にも、わたしときたら2カ所でうるっときました…。ひとつは「愚人師(道化師)」ことホームレスのような料理人のおっちゃんが、かつての総舗師の仕事を壁画で説明する場面。失われつつある伝統に思いを馳せたら、なんかもう目頭が熱く…。そしてふたつ目は、シャオワンが亡き父とアナゴを炒めるシーン。炎の向こうに!お父さんが!アナゴを! シャオワン、肩燃えてるよ!(泣)

料理の味って、つくる人や食べる人の記憶が大きく作用しますよね。なんてことない料理も、心に沁みる一品になったりする。「トマトと卵の炒めもの」のエピソードでもそのあたりが描かれていて、しみじみ。

それにしても次から次へと美味しそうな料理が登場するので、すんごくお腹のへる映画でした。映画が終了したのが深夜だったというのに、帰宅して水餃子ゆでたりラーメンつくったりしちゃった我が家です。

登場人物にテーマソングがある、というのもグッとくるポイント。わたしも時折、心の中で自分のテーマソングが大音響でかかってたりしますけどね!

ということで旅する料理コンサル青年のテーマソングをはりつけておきますので、みんなで歌おう! ドーソラーシファー♪


by rivarisaia | 2013-10-27 13:58 | 映画/アジア | Trackback | Comments(2)

見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや