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コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝(危城)

田舎の町に流れ者がやってきて、正義と悪の戦いに加勢して、そしてまたどこぞへ去っていくという西部劇のような話で、アクション含め本当によかった。悪が超怖くて泣きそうだったし、まっすぐな正義の人たちの戦いっぷりも泣ける……!

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コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝(危城)』監督:ベニー・チャン/陳木勝

1914年、内戦下の中国。流れ者のマー(エディ・ポン/彭于晏)は、自警団が守りを固めている小さな村にたどり着く。平和なその村にも、各地で略奪と虐殺を繰り返す軍閥が迫りつつあった。

さて、その軍閥を率いる将軍にはドラ息子(ルイス・クー/古天樂)がおり、これがたいそう冷酷無比な男で、ある日ふらりと村にやってくると、女性と子どもを含む3人を戯れに射殺する。

正義感あふれる自警団のヨン団長(ラウ・チンワン/劉青雲)は、将軍の息子をとらえ、死刑にしようとするのだが、そこへ軍閥の将校らが現れる。その将校(ウー・ジン/呉京)はマーのかつての兄弟子であった……

という話です。

ラウ・チンワンとルイス・クーは、人の姿をしているけれども「純粋な正義/善」と「絶対的な悪」という "概念" なんじゃないかなあ。で、残りの登場人物がふつうの人々を象徴していて、その代表格がエディ・ポンとウー・ジンなんだと思うんですよね。

ふたりとも根っからの悪人ではないんだけど、過去の出来事から正義なんてないんじゃないかと諦めちゃってる若者と、いつの間にやら権力になびき、出世のために人の道を外れてしまった男。「正義」と「悪」が目の前に現れた時に、人はエディ・ポンのようにもなれるし、ウー・ジンのようにもなってしまう。

人生投げやりになっていた若者が、真の正義を目の当たりにして、失っていた大事なものを取り返すという王道ストーリー。真の正義ことラウ・チンワンの鞭さばきは鮮やかで、おまけにクライマックスで「それはアリなのかー!」という一撃が待ってたりするんですけど(大笑いした)、私が本作で悶絶したアクションは、ラウ・チンワンの妻のザルさばきです。めちゃくちゃしびれる。手にしてるのはザルだけど!

本作に登場する女性は、このラウ・チンワンの妻といい、子供を連れて逃げてくる女性教師といい、芯が強くて本当にかっこいいですね。まったく、なよなよしていない。すばらしい。私も見習いたい……。

ところで、『普通の人びと』という、普通のドイツ人がいかにして大量殺戮者となったかを明らかにしたノンフィクションがあるんですけど(これについては、ついでなので近々書きます→書きました)、エディ・ポンとウー・ジンを観ながら、この本を思い出したりしました。

人間は弱いので、うっかりしていると正義なんてどっかに忘れちゃいがちだけど、未来のためにも長いものに巻かれるなよ!って喝入れられたような映画でした。元気でるので何度でも観たい。



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by rivarisaia | 2017-06-27 19:38 | 映画/アジア | Trackback | Comments(2)

メッセージ

テッド・チャンの短編『あなたの人生の物語』の映画化。最初に映画化すると聞いたときは、無理じゃないかなー、安っぽい映画になりそうだなー、と心配したけど、まあまあよくできていた(ずいぶんと上から目線な書き方である。すまぬ)。しかしささくれのように心にひっかかる部分もあって、日が経つにつれてもやもやが大きくなった感じもある。

以下、内容に触れてます。

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メッセージ(Arrival)』監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ

ある日、謎の宇宙船が世界のあちこちに出現。彼らがやってきた目的を探るべく、人類は地球外生命体である「ヘプタポッド」とコミュニケーションを取ろうとする。

アメリカでは言語学者のルイーズが数学者のイアンらと共にヘプタポッドの言語の解読を試みるのだが、その過程でルイーズは新たな能力を身につける、という話。

ヘプタポッドの言語を会得することにより時間の認識の仕方が変わり、「未来を知る」ことができるようになった結果として自由意志が失われる。

これが「未来を予知すること」とはまったく違うのは、予知の場合は起きてほしくないことを避けるという選択が可能だけれども、未来をすでに知っているというのは、過去の出来事のように未来の出来事を思い出せるというのに近く、要するにそこに選択の自由はなく、未来を変えることはできないのだ。

ただ映画だと、悲しい未来を知りつつ、ルイーズはあえてそれを選択したかのように見えなくもない、というのが気になったところ。そして原作にはない、攻撃を中止させる電話のエピソードだけど、あれって成り立つのかなあ。

さらにもうひとつ、ひっかかるのが、娘の死因を事故ではなくて不治の病にしたところ。病気は避けられないことだけど、事故は避けようと思えば避けられたかもしれない。それなのにやはり避けるという選択肢を選ぶことは不可能だったのだ、という原作の設定のほうが自由意志の消失を補強してた気がしたので、なんで変えちゃったんだろう。

原作はドライな印象だったのに比べて、映画はウェットなイメージだったんだけれど、映像がみずみずしかったせいかもしれない。宇宙船に入る場面で重力のあり方が変わるところは面白かった。

思い返してみると、宇宙人とのコミュニケーションでいきなり英語を使うのも不思議かも。人類が前に宇宙に送ったメッセージはイラストだったよね、そういえば。



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by rivarisaia | 2017-06-23 19:43 | 映画/洋画 | Trackback | Comments(2)

修羅の剣士(三少爺的劍)

ショウ・ブラザースの『三少爺的劍』(トンシン主演)のリメイク。オリジナルは未見…と思いきや、いややっぱり観たことあるよな……と記憶の細い細い糸をたぐりながら劇場に向かいました。が、オリジナルのことは鎖に繋がれている姜大衛しか思い出せない!

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修羅の剣士(三少爺的劍)』監督:イー・トンシン/爾冬陞 製作:ツイ・ハーク/徐克

原作は古龍です。飲み助でやさぐれた男ふたりがメインキャラなところがとても古龍っぽい。ちなみに金庸のイメージはメインのふたりがダメ男子とツンデレ女子です。久々の武侠映画だったんですけど、やっぱりいいね、武侠物! ああ、懐かしの江湖にただいま!

さて。

最強の剣士といわれた謝曉峰は、別名を三少爺(ケニー・リン/林更新)という。

彼は許嫁・慕容秋荻との結婚式をすっぽかし、その後、しばらくして行方をくらましていた。慕容秋荻は、三少爺との対決を悲願とする剣客の燕十三(ピーター・ホー/何潤東)をそそのかし、燕十三はライバル三少爺を倒すべくお山に向かう。

ところが、燕十三がお山に着くと、三少爺はすでに死んでいた。

ライバルがいなくなっていて、衝撃のあまり巨大な位牌を真っ二つに叩き割る燕殿。持病により自分の余命がもはやいくばくもないことを悟った燕殿は、気を取り直して、良いことをして余生を過ごそうと決意して田舎にこもる。

そのいっぽうで。

三少爺はじつは生きていた。

剣の世界の非情さにすっかり嫌気がさし、妓楼の下男として働く三少爺は、そこで出会った遊女の麗と親交を深めていく。

しかしやがて、三少爺が生きていることは慕容秋荻や燕十三の知るところとなりまして、さあ大変!

という話です。

主役はね、いちおう三少爺。でもね、私の記憶に深く深く刻まれたのは燕殿。

「ウワアアアアア!」と雄たけびをあげて位牌を叩き割ったのも衝撃だったけど、自分の墓を掘ったり、自分の墓石を背負って市場を歩いてたり、仲良くなった男に秘伝の技を伝授したら「まさかのお前が三少爺!? 技教えちゃったから、俺もう勝てないじゃんかよ?」ってなったり、燕殿さいこうすぎた。

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こんな刺青彫ったら、なんか性格も悪くなっちゃってさあ…みたいなことをボヤいていた燕殿。あなたの勇姿はしっかり心に焼き付けましたよ!

いずれオリジナルも見直してみます。


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by rivarisaia | 2017-06-15 18:23 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

スプリット

好き嫌いがわかれそうな映画ではありますが、そしてちょっとどうなのかと考えるところもあるものの、私は最後ナンダッテー!と椅子から立ち上がりそうになりました。うっすらとネタバレしています。

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スプリット(Split)』監督: M・ナイト・シャマラン

見知らぬ男に拉致され、監禁された3人の女子高校生。男は23の人格がある多重人格者だった。

これしか知らない状態で観たので、ジェームズ・マカヴォイの多重人格演技にうひゃーとなりつつも(23人分の人格は出てきませんが、人格が入れ替わるところとかうまい)、どういう展開になるのか皆目見当つかなかったけど、シャマランは基本的にはいつも直球勝負で、今回もそうでした。

監禁場所はいったいどこなのか。最後のほうであかされた時に、ああそうか、言われてみれば確かにヒントはあちこちに散らばっていたね、と納得。ようやく脱出できたのに、それは出口のない地獄のような日常に戻されただけであり、あまりに酷じゃないかと心底ツラい気持ちになっていたら、「シャマラン、まじで!?」という場面が用意されていた。

でもこれは、いわゆる驚愕のラストではなくて、あれのファンに対するちょっとしたプレゼント的な、おまけなのではないかしら。万人受けしないのはわかってるけど、私は、サンキュー、シャマラン、楽しみだよ!という気持ちで受け取りました。ある意味、ひとりマーベル状態。がんばって。

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by rivarisaia | 2017-06-08 19:40 | 映画/洋画 | Trackback | Comments(0)

イップ・マン 継承

ギリギリ駆け込みで観に行ったドニー・イェンの葉問シリーズ3作目。しみじみと家族愛の映画でござった。あとね、インテリアと小道具がとてもよい。

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イップ・マン 継承(葉問3)』監督:ウィルソン・イップ/葉偉信

1959年、香港。イップ・マンは妻や息子と穏やかな日々を過ごしていたが、悪徳不動産業者が息子の通う小学校の土地を強引に買収しようとしていることを知る。町のために立ち上がるイップ・マンだが、そんなある日、妻が病に倒れ……

小悪党や卑怯者は登場するけど、何がなんでも倒さなくてはならない巨悪は出てこなくて、無駄に殺される人もおらず、放たれた刺客はこてんぱんにやられて這々の体で逃げていくし、悪徳不動産王(マイク・タイソン)も、卑怯な面があったライバル(マックス・チャン/張晉)も正々堂々と戦って、結果を潔く受け入れるというところが清々しい。

約束をすっぽかしたり、さんざん妻に気苦労をかけたりもしたイップ・マン師匠ですけども、最終的には家族への愛があってこその武術、妻への愛が最優先なところが、さすがドニーさんのイップ・マンという「らしさ」がありました。個人的にはエレベーターの戦いシーンが一番の名シーンだったし、ダンスの場面もさいこう。

あと、本作のセットと小道具がいちいちすばらしくて、写真集ほしいくらい。屋内のタイルの色味だったり、さりげなく置いてある茶器やコップや紙袋がいい感じで、DVDが出たら背景をじっくり観察したい。

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by rivarisaia | 2017-06-06 18:22 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

ねじの日

6月1日は「ねじの日」です。何、ねじの日って、と思う方はねじとばねの専門紙、金属産業新聞のページをご覧ください。

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ねじの日なので、秘蔵のマイナスねじ写真を披露します!

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こちらは、旧岩崎邸で見かけたねじ。いったいこれ何なのかちょっとよくわからないんですけど、私がグっときたポイントは、ねじの溝の傾きがちゃんと左右揃ってるところです。たまにそろってないと、あーバラバラだなー気にならない人が締めたんだな、と思う。

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その2はこちら。新宿歴史博物館の昭和の市電に使われていたマイナスねじ。市電内部の締結部分にはあちこちマイナスねじが使われてます。新宿歴史博物館については、近いうちに記事を書くつもり。

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by rivarisaia | 2017-06-01 23:49 | モノ | Trackback | Comments(0)

見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
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