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ディーピカー・パードゥコーン主演の豪華絢爛、目のご馳走のような映画を観たことを記しておくのを忘れていました。
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パドマーワト 女神の誕生(Padmaavat)』監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー

マリク・ムハンマド・ジャーヤシーの叙事詩『パドマーワト』が原作。

13世紀末、シンガール王国の王女パドマーワティは西インドの小国メーワール王国の王ラタン・シンと恋におち、結婚する。その頃、北インドではハルジー朝を興したジャラールッディーンと甥アラーウッディーン・ハルジーが着々と勢力を拡大していた。

という出だしで、パドマーワティがディーピカーちゃん、そして悪役となるアラーウッディーンがディーピカーちゃんの実生活での夫であるランヴィール・シンが演じています。ランヴィール・シンの悪役のインパクトが大変に強烈で、夢に出そう。

パドマーワティはかなり伝説の要素が強そうな人ですが、ラタン・シンやアラーウッディーンは実在の人物。アラーウッディーは、モンゴルが巨大帝国を築いた頃のデリー・スルタン朝の人。遠い昔の世界史でやったような気もなきにしもあらずですがすっかり忘れていました。Wikipediaの項目などを読んでみると、すごく興味深い人物ですね。

ウッディーンってば、劇中でも自分のことを「アレクサンダー大王」になぞらえてたけど、ほんとにそう自称してたのね。そして異彩を放っていた宦官マリク・カーフールも実在の人物で、権勢を誇っていた様子である。

物語は、叔父を殺しスルターンとなったアラーウッディーンがパドマーワティの美貌の噂を聞きつけ、メーワール王国に兵を差し向ける、という展開になります。パドマーワティを一目見たいアラーウッディーンと、ちらりとでも拝ませてやるものかというメーワール王夫妻の攻防戦みたいなことに。

本編が始まる前の注意事項で、映画がどのような結末に向かって突き進んでいくのかわかってしまっているんだけども、それを差し置いても、そもそもパドマーワティとラタン・シンの出会いがですよ、

パドマーワティが鹿を弓矢で仕留めようとしたら間違えて王を討っちゃった

という状況だったわけじゃない? そんな王様、だいぶ頼りなさそうだし、モンゴルを蹴散らしてるアラーウッディーンにかなうわけないよね……。




by rivarisaia | 2019-06-27 18:07 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

6月の展覧会

6月はばたばたと合間を縫って駆け込むようにいろいろな展覧会に行ったのだった。書いとかないと忘れるので、メモ。

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「世紀末ウィーンのグラフィック」公式サイト
会期:2019年4月13日~6月9日 
場所:目黒区美術館

京都国立近代美術館所蔵の版画や挿絵本と原画、装丁など、アパレル会社キャビンの創業者平明暘(ひらあき いずる)氏が蒐集したグラフィック作品のコレクション(アドルフ・ロースの家具の展示もありました)。

見応えのある充実した展示。ウィーン分離派は昔好きだったんだけど、世紀末のウィーンのデザインは全体的に密度が濃くて、観ているうちにもういいかなという気分に。空白を埋める模様のありかたと黒い色の使い方が苦手なのかもしれない。とはいえ嫌いじゃない作品もあったので、単に私の好みが激しいだけだと思われる。

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「RUT BRYK ルート・ブリュック展」公式サイト
会期:2019年4月27日−6月16日
場所:東京ステーションギャラリー

苦手な作品もあったものの(理由は後述)、全体的にはとてもよかった! モチーフや色使いが非常に洗練されていて、その才能には圧倒される。ただし、わたしはけっこうなトライポフォビアなので、抽象性を増してきた一部の作品がちょっと無理でした。

この展覧会は今年後半から来年末にかけて、伊丹市立美術館→岐阜県現代陶芸美術館→久留米市美術館→新潟県万代島美術館と巡回していくので、機会があればぜひ。

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「アートになった猫たち展」公式サイト
会期:2019年4月26日~6月23日
場所:日比谷図書文化館

浮世絵から現代作家の絵画や彫刻まで、さまざまな猫。わたしは猫ならなんでも好きというわけでは全然なくて、むしろ猫に関しては好き嫌いが激しかったりもするんですが、全般的に浮世絵の猫はどれもよかった。夢二の息子は編集した「夢二の描いた猫だけ集めた豆本」というのも面白いです。永瀬義郎の「東洋の旅 上海初見」という木版画が気に入ったのですが、これは船の船首がとぼけた猫。

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「装いのチャイナタウン」公式サイト
会期:2019年4月13日~6月30日
場所:横浜ユーラシア文化館

幕末から現代までの横浜華僑女性の装いを紹介するということで、個人所有のさまざまな旗袍(チーパオ)が展示されています。着物を仕立て直したものや、60年代〜70年代のモダンな布地のもの、伝統的な刺繍が施されたもの、30年代のシックなデザインなど、どれもとても美しくて、またこうして大切に保存されているのがすごい。

こちらはまだ今月末まで開催中。横浜中華街からも歩いて行けますよ。


by rivarisaia | 2019-06-24 23:59 | 展覧会ほか | Trackback | Comments(0)

Ohio

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Ohio』Stephen Markley著、Simon & Schuster Paperbacks

オハイオ州北東にある小さな町New Canaanでかつて同じ高校に通っていた若者たちの人生がある夜に交差して、それぞれが抱えていた思いや後悔、過去の秘密が明らかになるという趣の話。

舞台がラストベルトということもあり、閉塞感があってとにかく暗いし、前半は展開があまりにスローなので、途中で読むのやめようかな?とも思ったけど、惰性で読んでいたら最後のほう急展開でいろいろなことが起きた。読者に対しては衝撃的な事実も判明し、苦いエンディングを迎える。

フットボールの花形選手だったけどイラクで戦死してしまったリックの葬儀パレードの話がプロローグ。それから6年が経ち、それぞれの理由で葬儀には参加しなかった4人が、ある日New Canaanに帰ってくる。

活動家のビルは、ニューオリンズから謎のパッケージを運ぶために。大学院生のステイシーは、行方不明になった高校時代の親友の母親と対峙するために。軍を退役したダンは、昔の恋人と恩師に会うために。そして、美人で有名だったティナは、かつての彼氏に復讐するために。

主にこの4人の章で構成されていて、ステイシーの章が心がヒリヒリとするけれども、とてもよかった。レズビアンであるために、保守的なクリスチャンの家族との間に軋轢があるステイシー。彼女はとてもまっすぐな人物で、この小説の中の良心でもある。そして、ティナの章は非常にツラくて悲しい。

エピローグは、ニューオリンズからの謎のパッケージがもたらした結末と、ステイシーの親友で初恋の人でもあったリサがどこに行ってしまったのかが語られる章。何もかもがすっきりすればいいんだけど、なかなかそうはいかないね。

by rivarisaia | 2019-06-13 21:49 | | Trackback | Comments(0)
展示替えもあるというので本当は2回行きたかったけど、もたもたしているうちに終わっちゃう!とあわてて行ったジョゼフ・コーネル展。とてもよかった!!

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「ジョセフ・コーネル コラージュ&モンタージュ」
会期:2019年3月23日(土) - 6月16日(日)
場所:DIC川村記念美術館


コーネルの展覧会、いろいろなところで観ているけれども、毎回新しい発見がある。展覧会で実物を目にすることができてよい点は、箱の上や後ろがじっくり見られるところ。コーネルは箱の後ろも手を抜いていないので、すごく面白い。それからコラージュ作品でどれをどう切って貼っているのかとか。本(印刷)だとよくわからなかったりするんだよね。ちなみにいろいろな箱でマイナスねじが使われていた。

以前サンフランシスコMOMAで観た展覧会では、作品の素材に使われていた切り抜き等がたくさん展示してあって、なるほどこうやって封筒や箱に入れていたのねーと知ったんですけど、今回の展覧会では手紙やメモなどが見ることができて、とても楽しかった! あとね、コーネルが撮った短編映画も上映しています。

ミュージアムショップでカードやらピンバッチ(写真の上にある太陽の顔のやつ)を買い込んでしまい、函入りカタログも予約した。6月下旬に発送になるそうなので楽しみです! 函のデザインは3種類から選べるけど、メディチ家のビアにしました。

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川村記念美術館、庭園も広々としてきれいなので、天気のいい日に行って散歩すると気持ちいいよ。白鳥もいるし。




by rivarisaia | 2019-06-07 20:03 | 展覧会ほか | Trackback | Comments(0)

見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや