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見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
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この映画をみたことはメモっておかなくてはいけない!と急に思い出したので、忘れないうちに。チェコの消防映画です。

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火事だよ!カワイ子ちゃん(Horí, má Panenko)』監督:ミロス・フォアマン

『アマデウス』のミロス・フォアマンがチェコ時代に撮った映画。ドタバタ風刺コメディですが、ゆるゆるぐだぐだと話が進むので、まったりと番茶でもすすりながらみるのもいいかもしれません(それ、まさに私)。

あらすじはこんな感じ。

パーティを開催することになった、とある消防団。村人たちも呼ぶ盛大なパーティでは景品のクジ引きのほか、にミス消防コンテストを開催して団長への誕生日プレゼント贈呈式も行おう!と決めたパーティ実行委員たちだが、コンテストの段取りはなっちゃなく、景品が次々に盗まれ、おまけに本物の火事が発生する…


ぐだぐだしてるんですけどね、官僚社会のダメさ加減とそれに伴うシュールな展開。さすがチェコはフラバルを生んだ国!

パーティが進むにつれて、どんどん無くなっていく景品。これではクジ引きができないから「電気を消すので、盗んだ人はこっそり戻すように!」と会場の照明を一度落としてみるも、パッと明かりがつくとさらに景品が盗まれている(笑)

性懲りもなく、もう1度照明を消すと、景品のパンを戻そうとするパーティ実行委員約1名の姿が。お前のせいで実行委員全員が犯人だと思われるじゃないか、正直になることが大事だ、いや自分に正直であるよりも消防団全体の名誉が大事だ、と言い合いになる実行委員の面々。カオス…。

火事だよ!カワイ子ちゃん_b0087556_254536.jpg

ダメダメな消防団員たちが生き生きと活躍し、村人たちは息をのんで彼らを見守る火事の場面は、ぐだぐだなパーティとは対照的だ。そしてラスト、焼け出された老人が、とぼとぼと焼け跡に戻り、外に運ばれたベッドに入る場面はくっきりと記憶に刻まれました。この映画の内容を忘れても、この場面のことは思い出すであろう。

タイトルに「カワイ子ちゃん」とありますが、あんまりカワイ子ちゃんは出ておらず、ほとんどおっさん主体の映画なので、おっさん好きにもおすすめ。1967年の映画なので、この翌年にプラハの春が起きたんだね。
# by rivarisaia | 2011-05-03 02:09 | 映画/洋画 | Trackback | Comments(2)
世間は黄金週間ですね。カレンダーとあまり関係のない生活を送っている私には黄金週間もさして関係ないですが、いろいろやることがあるので映画は休み明けまでおあずけ(たぶん)。この時期は、毎年恒例のイタリア映画祭がありますが、今年はなんと地震の余波でチケットを買い忘れたんですよね(→バカ)。フォルジュルネも私が行こうと思ってたものに限ってキャンセルだしね…。

まあ、そんなこともあるよね!

あいてる時間に工作でもしようかなと、ちょっとこんなものもひっぱりだしてみた。

エドワード・ゴーリーの『ドラキュラ』セット_b0087556_15493085.jpg

Edward Gorey's Dracula: A Toy Theatre:
Die Cut, Scored and Perforated Foldups and Foldouts
Edward Gorey 著

エドワード・ゴーリーのブロードウェイ版『ドラキュラ』のミニチュア再現セット。紙人形15体に家具などがついた約40.7cm×30.5cmの舞台セット3組が、21.6 cm×31.8 cmのシガーボックスに入ってます。ブックレット付き。

エドワード・ゴーリーの『ドラキュラ』セット_b0087556_2293964.jpg

中味はこんなふうに入ってます。

組み立てる家具の点数はソファとベッドとドラキュラの棺桶くらいなので、簡単に組み立てられるんですけど、問題は組み立ててしまうと箱にしまえないんじゃないかという予感がすること。舞台はパカッと開けばいいだけなのでフラットに折り畳めるんですけど、家具は箱におさまらない気がする。

以前、シーン1だけ組み立ててみた写真をお見せしましょう。

エドワード・ゴーリーの『ドラキュラ』セット_b0087556_230483.jpg


3場面の写真撮ってからアップしようと思ったけど、それはまたいずれかの機会に〜!
組み立てても飾る場所がない、という問題はちっとも解決されないのであった。

そして本当はもっとおそろしいペーパークラフトを購入済なのだが、それこそ真剣に置く場所がないので組み立てていいものかどうか心底迷っているのであった。

# by rivarisaia | 2011-05-01 02:35 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
けっこう前にみたんですけどね、いやあ私はショメの描く街並がとにかく好きなんだなあと深く実感。それは前回の『ベルヴィル・ランデブー』のときもそう感じて、いまだにときどきベルヴィルの街並をMacの壁紙にするくらいだ。線と色使いが好み。

イリュージョニスト(シルヴァン・ショメ)_b0087556_2392084.jpg

イリュージョニスト(L'Illusionniste)』監督:シルヴァン・ショメ

無口な老手品師のタチシェフおじさんは、自分を魔法使いだと思って慕ってくる少女アリスの中に別れた娘の面影を見いだしてあれやこれやと世話をやくも、やがて娘は巣立っていく日がやってくるという話であると同時に、これから花盛りの時代を迎えるであろう若者世代と違って、新しい時代の波にうまく乗れずに取り残されていく手品師とその仲間の大道芸人の悲哀がなんともメランコリーな物語でありました。

この枯れ具合はどうなのよ、と心の中にひゅうううと乾いた風が吹く感じがね、とてつもなくメランコリック。すいません、わたくし語彙が少なくてですね、観終わった後に「メランコリー」って言葉しか浮かばなかったんですよね。だって、古道具屋の店先に並んだ腹話術人形や手品の道具が哀愁を誘う…(涙)。

いやあ切ない話ですよねえ。

しかし、しばらく時間をおいて振り返ってみると、タチシェフおじさんではなく、アリスに着目したときに、ふつふつと疑念も湧いてきました。大体あの少女は何を考えているのだろうか。純粋で無邪気な少女だけど、いくらスコットランドの片田舎の出とはいえ、あまりに世間知らずすぎやしないか。かつて私は『イヴの総て』で「悪気がないのが一番たちが悪い」と書きましたが、アリスもそうかもしれませんよ。

あれ欲しい、これ欲しいって買ってもらってさ、魔法で出してもらったと思うのはいいけど、タチシェフおじさんはそのために馴れないバイトをしてたんだぞ! もうちょっと感謝の気持ちはないのか。掃除をしたり、シチューをつくったりもしたけどね、シチューは人に勧められてつくった感じだったよ。タチシェフおじさんは娘の面影をみていたのだろうが、アリスはお父さんみたい、と思っていたのだろうか。そしてあんな世間知らずで、スコットランド・ゲール語しか話せないらしいアリスはあの若者とうまくいくのだろうか。騙されないだろうか、春巻お姉さんは心配です!

メランコリックで、アリスの純粋っぷりにハテ?と思いますが、もう本当にすばらしい絵なので、じっくりご覧くださいませ。最後のクレジットで、ペンとインクって書いてあったんですよね。水彩じゃなくてインクなのか。すごいなあ、あの色の使い方。
# by rivarisaia | 2011-04-28 02:40 | 映画/洋画 | Trackback | Comments(2)
イースターの菓子についてつらつらと考えていたら、いつのまにかアメリカのジャンクな菓子に思いを馳せていて、この映画を思い出した。

ゾンビランドになってもトゥインキーのことは考えないようにしたい_b0087556_21481544.jpg

ゾンビランド(Zombieland)』監督:ルーベン・フライシャー

本作につきましては、このご時世にゾンビ物などはちょっと…という人でも、おそらく大丈夫。確かにゾンビで終末感たっぷりだけど、明るいところは明るいし、なにせ元気が出る。ゾンビワールドで生き残るための秘訣も学べます。

ふだんからゾンビ物はちょっと…という人も、おそらく大丈夫。グチャグチャしてるシーンは少ないし、スカッとします。途中なんて、しんみり泣けるシーンもあるよ。
本 当 で す。

そして本作で重要な役割を果たしているのが、アメリカの有名ジャンク菓子。メインキャラクターのひとり、どうみてもテキサス人のタラハシー(ウディ・ハレルソン)が、ゾンビだらけの廃墟の町で必死に探し求める菓子。それが「トゥインキー」。

この映画でやばいのは、タラハシーがあまりに「トゥインキー、トゥインキー、ここにもナイ……トゥインキーはどこだ!」と連発するので、トゥインキーが食べたくなっちゃうことですよ。おそろしや。

ゾンビランドになってもトゥインキーのことは考えないようにしたい_b0087556_21462618.jpg

写真はWikipediaから拝借しました。

トゥィンキーはこのように、人工的なクリームの入ったスティック状スポンジケーキですが、味は…そうねえ…油っこくて甘いね。それなのに映画ではこれをさらに油で揚げた菓子が出てきて、ううっ(胸焼け)。

私はこれまで数えるほどしか食べたことないですが、そんな私がみずからトゥィンキーを買ったのは、たとえばこういうシチュエーション。

連日宿題と予習とレポートに追われてヘロヘロに疲れ果てた状態でランチもそこそこに休憩しようと学校のラウンジにおもむき、自動販売機の小さい紙コップに入ったくそまずいコーヒーを購入した後に、ふらふらとスナック菓子の自販機に向かって、目が泳いでウッカリ「トゥィンキー」のボタンを押してしまった。


お菓子の自販機では大抵1パック2本入りを売ってるので、同じように朦朧としてうっかり買っちゃった友人が「1本あげるから!」と無理矢理こちらに分けてくれる、ということも多かったです。

トゥインキーはホステス社のお菓子で、映画の中でホステス社のトラックに遭遇し、ようやくトゥインキーにめぐりあえたかと思いきや「なんだよ、スノーボールかよ、ちくしょう!」とガッカリする場面があります。スノーボールは、人工的なクリーム入りのスポンジチョコをマシュマロでくるんでショッキングピンクのココナツフレークをまぶしてあるという、さらに恐ろしい菓子です。

ゾンビランドになってもトゥインキーのことは考えないようにしたい_b0087556_21464297.jpg

写真はまたもやWikipediaから拝借しました。

しかし本当に恐ろしいのは、「劇甘い」「ゲロマズい」などと言いつつも、しばらくアメリカにいるうちに、味に馴れてしまうということです。そうすると、そんなマズい菓子ですら、ふとした折に「懐かしいな〜食べたいな〜」などとウッカリ考えてしまったりするわけですよ。大体ここで本当に買って食べると「なんで買ったんだ…」と激しく後悔するハメになるのがオチ。少なくとも私は、ゾンビな世界になったときに、トゥインキーやスノーボールのことは思い出さないようにしたいものです。

<追記>
こちらの映画もトゥインキー映画でした...。
ダイ・ハードとトゥインキー
ダイ・ハード2とトゥインキー:やっぱりパウエル巡査は…
# by rivarisaia | 2011-04-26 21:49 | 映画/洋画 | Trackback | Comments(2)

復活祭おめでとう

復活祭おめでとうございまーす!

思えば、年末年始は風邪引きで、旧正月にも出遅れたので、今年はイースターが私の新年ということにしてたのをすっかり忘れてましたが、ちゃんと思い出したぞ。

復活祭おめでとう_b0087556_0111366.jpg


2年前に食べたイースターチョコの容器がかわいかったので取ってあって、箱に飾ってみました。いまさら何言ってるの?という感じでしょうが、今日から私の2011年だ。

このチョコを食べた2年前のイースターはラクイラ地震でアブルッツォが大変だったんだよね。今年は東日本が大変です。神様の考えてることは原則として人間には永遠に理解不可能だし、神様というのは具体的に何かの願いを叶えてくれたりはめったにしない。ただ一緒に泣いたり笑ったりしてるんだと思いますよ。

せっかくイースターなので聖書から引用して、今日はおしまい。
本年もどうぞよろしくお願いします。

「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい(ローマ人12:15)」
# by rivarisaia | 2011-04-24 23:58 | モノ | Trackback | Comments(2)