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見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
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タグ:これ読ま ( 27 ) タグの人気記事

わたしが審査員で参加している年末恒例、渡辺由佳里さん主催の「これを読まずして年は越せないで賞」今年も無事に決定しました!第11回なんてびっくりしちゃう。今年の候補作リストはこちらです。

まずは各部門の優秀賞。

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児童書部門 優秀賞『A Tale of Magic…』Chris Colfer

著者はドラマ『glee/グリー』にも出演していた俳優のクリス・コルファー。じつは小説家としても才能があって、児童向けファンタジーシリーズ「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」は人気があり、邦訳も出ています。こちらは彼の新しいシリーズ1作目。魔法が禁止されている世界が舞台で、女性は本を読んではならず、家庭に入るのがよしとされている南の王国で親に内緒で読書を楽しんでいる少女が主人公の楽しいファンタジー。

次点は『The Remarkable Journey of Coyote Sunrise』Dan Gemeinhart。交通事故で母親と姉妹が亡くなってから、父親と一緒に中古のスクールバスで旅をしている少女が主人公。しかし、わけあって何としてでも故郷に帰らなくてはならい事態が発生して……という話です。ちょっと泣ける…。


2019年 これを読まずして年は越せないで賞 決定しました!_b0087556_12112761.png
YA(ヤングアダルト)部門 優秀賞『With the Fire On High』Elizabeth Acevedo

子育てしながら学校に通うシングルマザーの高校生が主人公。もともと料理が好きだった主人公が、学校で選択した料理の授業を通じて挫折もしつつ成長していく話で、元気が出るし、料理もおいしそう。主人公はラテン系の黒人なんだけれど、アフリカ系アメリカ人との違いも描かれていて、そこもおもしろいところです。

次点は『Sadie』Courtney Summers。妹を殺した犯人を探しだそうと主人公が孤独に奮闘する。MWA賞(エドガー賞)受賞作。前に書いた感想はこちら


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ノンフィクション部門 優秀賞『Catch and Kill』Ronan Farrow

ワインスティーンの事件の取材の背後ではいったいどんなことが起きていたのか、「#Me Too」のきっかけとなった事件はじつはハリウッドの映画界にとどまらず、大変に根深い問題だったのだということがわかって、衝撃を受けた1冊です。こちらはいずれ邦訳が出ると思いますので、英語で読めない人はそちらをお待ちください。


次点は『Invisible Women』Caroline Criado-Pérez。以前書いた感想はこちら。女性に関するデータがいたるところで圧倒的に不足しているため、デザインやシステムにおいて不具合が出ているという「データ・バイアス」に関する、目からウロコの1冊。多くの人にぜひ読んでほしい。


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フィクション(ジャンル小説・大衆小説)部門 優秀賞『The Winter of the Witch』Katherine Arden

第一作『The Bear and the Nightingale』、第二作『The Girl in The Tower』につづく「Winternightトリロジー」の完結編。ロシアの民話や歴史を織り交ぜて描かれた壮大なファンタジーなので、3作通して読んでほしい作品です。モスクワ大公国とかクリコヴォの戦いも出てきて、私はこのあたり詳しくないのですが、こうした歴史に詳しいとさらに面白さが増しそう。

次点は『Where the Crawdad Sing』Delia Owens。アメリカ南部の沼地が舞台。外の世界からは孤立して、自然の中でひとりで暮らしている少女が成長していく話でミステリーやロマンスの要素もありつつ、驚きと納得が入り混じるようなラストが待ってます。映画化の話があるし、かなり売れた本なので邦訳も出そう。


2019年 これを読まずして年は越せないで賞 決定しました!_b0087556_13014636.png
フィクション(文芸小説)部門 優秀賞 『Once Upon a River』Diane Setterfield

『13番目の物語』が邦訳されているダイアン・セッターフィールドの新作。テームズ川沿いの村にある宿屋兼酒場「ザ・スワン」。ある晩、大怪我を負いずぶ濡れになった男性が運びこまれる。その男性が抱えていた「人形」は死んだ少女だったのだが、確かに死んでいたはずの少女はのちに息を吹き返す。その不思議な出来事を中心に、さまざまな人の物語が数珠繋ぎのように連なっていくなんだか不思議な小説です。じっくり腰をすえてのんびり読みたい1冊。

次点は『The Testaments』Margaret Atwood。説明するまでもなくアトウッドの『侍女の物語』の続編。『侍女の物語』ほどのインパクトはなかったけど、さすがにアトウッドは上手。今年の話題作でもありました。


そして今年の大賞は『Catch and Kill』に決定!!
2019年 これを読まずして年は越せないで賞 決定しました!_b0087556_12451559.png

やはり今年はこれ絶対に読んだほうがいいおすすめの1冊。「Me too」ってなんだよと、ちょっとバカバカしく感じている人も、この事態がどれほど深刻なことなのかわかると思います。

審査の様子は由佳里さんがTogetterにまとめてくださったので、そちらもどうぞ!



また来年もよい本がたくさん読めますように!!



by rivarisaia | 2019-12-30 14:01 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
今年もまた年末の恒例行事「これを読まずして年を越せないで賞」の時期がやってきました。12月27日(金)日本時間18時くらいから、主催の渡辺由佳里さんや審査員のモナさんとともに、Twitterでライブ審査を行います!

で、今年の候補作ですが、感想書いてないのがほとんどなので、どんな本なのか内容が気になる人はぜひ由佳里さんのサイトをご覧ください。


候補作&メンションの一覧をこちらにも貼っておきます。

  • 児童書部門

2019年これを読まずして年は越せないで賞 候補作!_b0087556_21005865.jpg
候補作

『Guts』Raina Telgemeier
『The Remarkable Journey of Coyote Sunrise』Dan Gemeinhart
『A Tale of Magic…』Chris Colfer

メンション
『The Unteachable』
『Shouting at the Rain』
『Dog Man – For Whom the Ball Rolls
 They Called Us Enemy』


  • YA(ヤングアダルト)部門

2019年これを読まずして年は越せないで賞 候補作!_b0087556_21010472.jpg
候補作
『With the Fire On High』Elizabeth Acevedo
『Birthday』Meredith Russo

メンション
『On the Come Up』
『I Wish You All the Best』
『The Queen of Nothing』


  • ノンフィクション部門

2019年これを読まずして年は越せないで賞 候補作!_b0087556_21010637.jpg
候補作
『Shortest Way Home』Pete Buttigieg
『Call Them by Their True Names』 Rebecca Solnit

メンション
『A Warning』 Anonymous
『Blowout』 Rachel Maddow
『Talking to Strangers』 Malcolm Gladwell
『The War on Normal People』Andrew Yang


  • フィクション(ジャンル小説・大衆小説)部門

2019年これを読まずして年は越せないで賞 候補作!_b0087556_21010700.jpg
候補作
『Hollow Kingdom』Kira Jane Buxton
『Ninth House』Leigh Bardugo
『The Winter of the Witch』Katherine Arden
『The Trespasser』Tana French
『Where the Crawdad Sing』Delia Owens
『Daisy Jones and the Six』Taylor Jenkins Reid

メンション
『The Witch Elm』
『The Turn of the Key』
『Red, White & Royal Blue』
『The Bookish Life of Nina Hill』
『The Lost Man』
『Sweet Little Lies』
『Calculating Stars』


  • フィクション(文芸小説)部門

2019年これを読まずして年は越せないで賞 候補作!_b0087556_21141507.jpg


候補作
『The Testaments』Margaret Atwood
『Ask Again, Yes』Mary Beth Keane
『Once Upon a River』Diane Setterfield
『Normal People』Sally Rooney
『Disappearing Earth
』Julia Phillips
『Trust Exercise』Susan Choi

メンション
『Milkman』
『A Ladder to the Sky』
『Frankisstein』
『My Sister, the Serial Killer』
『On Earth We Were Briefly Gorgeous』
『Ducks, Newburyport』




by rivarisaia | 2019-12-23 21:19 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
今年もまた年末恒例、渡辺由佳里さん主催の「これを読まずして年は越せないで賞」に審査員で参加しました!
そして昨日、各部門の優秀賞と大賞が決定したのでお知らせします!

まずは各部門の優秀賞
2018年これを読まずして年は越せないで賞が決定しました!_b0087556_18144504.png

児童書部門
The Miscalculations of Lightning Girl by Stacy McAnulty

YA(ヤングアダルト)部門
Far from the Tree by Robin Benway

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ノンフィクション部門
Educated by Tara Westover


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フィクション(ジャンル小説・大衆小説)部門
Seven Husbands of Evelyn Hugo by Taylor Jenkins Reid

フィクション(文芸小説)部門
Circe by Madeline Miller


そして、2018年これ読ま大賞作品は

Circe by Madeline Miller

次点
The Miscalculations of Lightning Girl by Stacy McAnulty



わたしは今年は本当にブログが更新できなくて、本の感想もぜんぜん書いていないのですが、候補作に選ばれたのはどれもおすすめ。ほかにどんな候補があるのかについては、洋書ファンクラブの由佳里さんのレビューをごらんください(タイトルをクリックすると由佳里さんのレビューに飛びます)。

由佳里さんのレビューへのリンクがない本で、わたしが感想書いたのは以下。


毎年書いてる気がしますが、来年はもう少しまめに更新するよう努力しますね。優秀賞の感想もアップするようにがんばるー。
では、冬休みに楽しい読書を!




by rivarisaia | 2018-12-28 18:23 | 書籍 | Trackback | Comments(4)
ハタと気づけばもう12月半ば。東京はついこの間までやたら暖かい日が続いていたので、そろそろ年末という気分にならないんですけど、年末です。

先週は「これを読まずして年を越せないで賞」公開トークが行われ、今年の候補作とメンションしておきたい作品についてあれこれ話せて楽しかったです(予定時間を大幅にオーバーしてしまって、すみません)。参加者のみなさま本当におつかれさまでした!

現時点での候補作の表紙写真をまとめて貼っておきます。

これを読まずして年を越せないで賞、今年もお楽しみに!_b0087556_12502192.png
(児童書で肝心の本が1冊抜けてた!!追記)
これを読まずして年を越せないで賞、今年もお楽しみに!_b0087556_20040447.png

これを読まずして年を越せないで賞、今年もお楽しみに!_b0087556_12502127.png
これを読まずして年を越せないで賞、今年もお楽しみに!_b0087556_12502258.png
これを読まずして年を越せないで賞、今年もお楽しみに!_b0087556_12502289.png
最終審査はいつも通り年末に行う予定。今年は何が受賞するのか楽しみ!

おまけとして、イベントでメンションした作品。
これを読まずして年を越せないで賞、今年もお楽しみに!_b0087556_12530366.png


by rivarisaia | 2018-12-12 12:54 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
今年の「これを読まずして年は越せないで賞」も無事決定いたしました!

候補作のリストはこちらをどうぞ。

そしてツイッターで話し合った結果は……

I. YA 最優秀作品: 『The Hate U Give』Angie Thomas

YAの最優秀作品は、「ブラック・ライブズ・マター」や、日常の差別や偏見についてがテーマの作品。こちらは私、感想書いてました。

児童書については来年の2月に審査を行う予定です。

II. ノンフィクション 最優秀作品:『Born A Crime』Trevor Noah

2017年これを読まずして年は越せないで賞 受賞作!_b0087556_23094452.png
南アフリカ出身のコメディアンで、2015年からアメリカの「The Daily Show」のホストをつとめているトレヴァー・ノアの回想録です。幼い頃から笑い事じゃないくらい大変な人生を送っているんだけれども、それをユーモアを交えて語っていて、悲惨なのに笑ってしまうし、逆境に負けないエネルギーがつまっていて、なぜだか読んでいてとても元気が出る。本人が読んでいるオーディオブックでもう1回読もうかなー。

III. ジャンル・フィクション(SF、ミステリを含むジャンル小説)部門

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「Shades of Magic 三部作」V.E. Schwa

1巻から順に、タイトルは次の通り。
『A Darker Shade of Magic』
『A Gathering of Shadows』
『A Conjuring of Light』

ジョージ3世の時代、灰色、赤、白、そして滅亡したとされる黒と、3つ(4つ)のロンドンが並行して存在する世界が舞台で、そのパラレルワールドを行き来できる魔法使いが主人公。1巻より2巻が、2巻より3巻が面白い。そして登場するキャラクターがとてもいいです! (NetflixかHuluあたりでドラマ化してほしい〜)


IV. フィクション:(大衆文芸)『Beartown』Fredrik Backman
  (文芸小説)『The Tsar of Love And Techno』Anthony Marra

フィクションは迷いに迷って、タイトルも多いので受賞は2作になりました!
2017年これを読まずして年は越せないで賞 受賞作!_b0087556_23213437.png

「Beartown」は『幸せなひとりぼっち』の著者フレドリック・バックマンの長編。過疎化が進む小さな田舎町ベアタウンでは、人々にとって非常に重要な位置にあるものがアイスホッケー。町を再び繁栄させるため、アイスホッケーチームを強化させようと取り組んでいる最中に起きた、ある事件。舞台はスウェーデンだけど、日本に置き換えてもじゅうぶん通用する話だし、まさに今の日本でも話題になっているテーマが描かれています。

文芸の『The Tsar of Love And Techno』は、私が絶賛してて感想も書いてますのでどうぞ。Marraは物語の構成はもちろんのこと、文章もとてもいいのです。



そして2017年の栄えある大賞は『Born A Crime』に決まりました!

2017年これを読まずして年は越せないで賞 受賞作!_b0087556_23372621.png
誰が読んでも心に残る箇所があるはず。明るい気持ちにもなるし、本当におすすめ。

ツイッターでの審査の経過は由佳里さんがTogetterに今年もまとめてくださったので、ゆっくりお読みください。



それでは、みなさん、よいお年を! 来年こそは、短くてもできるだけこまめに感想書くようにしたい(毎年言ってる気がする来年の抱負)。



by rivarisaia | 2017-12-30 23:57 | 書籍 | Trackback | Comments(2)
今年も渡辺由佳里さんやモナさんとともに「これを読まずして年は越せないで賞」略して「これよま」を行います! 日程は決まり次第おしらせしますが、年末です。

候補作のリストは以下の通りですが、感想を書いてない本が多いので(よくよく反省して来年はもう少しがんばります)、各タイトルの内容など詳しくは、渡辺さんのサイトをご覧ください! 




I. 児童書/YA(今年はYAオンリー。児童書は来年2月に延期します!)

2017年これを読まずして年は越せないで賞 候補作!!_b0087556_17243031.png

The Hate U Give / Angie Thomas
Words In Deep Blue / Cath Crowley


II. ノンフィクション
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Born A Crime: Stories From a South African Childhood / Trevor Noah
Shoe Dog: A Memoir by the Creator of NIKE / Phil Knight
Lost City of Monkey God / Douglas Preston
What Happened / Hillary Rodham Clinton
Fantasyland / Kurt Andersen

III.フィクション(SF、ミステリを含むジャンル小説)部門
2017年これを読まずして年は越せないで賞 候補作!!_b0087556_17254928.png

All The Birds In The Sky / Charlie Jane Anders
The Dry / Jane Harper
Shades of Magic三部作 / V.E. Schwab
Jane Steele / Lyndsay Faye


IV. フィクション(文芸小説、大衆小説)

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A Gentleman In Moscow / Amor Towles
The Guest Room / Chris Bohjalian
Beartown / Fredrik Backman
Eleanor Oliphant Is Completely Fine / Gail Honeyman
Little Fires Everywhere / Celeste Ng
Lincoln In The Bardo / George Saunders

どれが賞を取るのか楽しみ! ツイッターで話しながら決めるけど、遠慮なく横ヤリを入れてもらって構わないのでお気軽に参加してくださいね〜。ハッシュタグは #これ読ま です。

by rivarisaia | 2017-12-17 17:28 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
今年の「これを読まずして年は越せないで賞」も無事決定いたしました!
冬休みや新年の読書の参考にしてくださいねー。


I. 児童書/YA部門:『Raven King』Maggie Stiefvater
*Raven Cycleシリーズ4部作全体として評価

YAのファンタジーは似たりよったりの作品が多いなか、独特な物語と世界観を味わうことができる、非常に読み応えがあるシリーズなので、大人の読者にももちろんおすすめ。エリート男子校に通う4人の少年+ヒロインの少女という組み合わせが、日本だと『花より男子』を連想する人もいそうですが、似てるのは4人+1人っていうところだけです。

1作目から順番に次のようなタイトルになっています。
『The Raven Boys』 (The Raven Cycle, #1)
『The Dream Thieves』 (The Raven Cycle, #2)
『Blue Lily, Lily Blue』 (The Raven Cycle, #3)
『The Raven King』 (The Raven Cycle, #4)


II. ノンフィクション部門:『Becoming Nichole』Amy Ellis Nutt

こちらは私、感想書いていました。

III.フィクション(大衆小説)部門:『Before the Fall』Noah Hawley

著者は、アメリカのドラマ『BONES』や『ファーゴ』の脚本を書いているノア・ハウリー。乗員乗客11人のうち、たった2名が生還するというプライベートジェット機の墜落事故をめぐる話で、ミステリとしても読めるけれど、人間の弱さや醜さ、人生の選択肢などについて考えてしまうような小説です。

IV. フィクション(文芸小説)部門:『The Nix』Nathan Hill

私の感想は以下。これは今年、最大級にオススメ。

そして、今年の栄えある大賞は

『The Nix』

そして次点が『Becoming Nichole』に決まりました!

ツイッター会議や候補作の詳細については渡辺さんの「洋書ファンクラブ」や Togetterまとめ をじっくりお読みください。

では、来年も楽しい読書ができますように!


by rivarisaia | 2016-12-30 22:30 | 書籍 | Trackback | Comments(0)

The Sun is also a Star

1作目の小説『EVERYTHING, EVERYTHING』がベストセラーになって、来年公開予定で映画化が決定している Nicola Yoonですが、2作目もこれまた評判がよくて、これまた映画化するみたい。社会的にもタイムリーに移民問題を扱っているのですが、ちょっと切ないラブストーリー。

The Sun is also a Star_b0087556_22461123.png

The Sun is also a Star』Nicola Yoon著、Corgi Childrens

Natasha:ジャマイカ生まれのナターシャ。家族でアメリカに移住してきて、もう10年もニューヨークに暮らしているけれど、一家は不法滞在であることが当局に発覚して、国外退去を命じられた。

Daniel:韓国系アメリカ人のダニエル。韓国からアメリカに移住してきた両親はヘアケア・ショップを営んでいる。詩を書くのが大好きなダニエルだが、両親はダニエルをイエール大学に入れて将来は医者になってほしいと考えている。

その日は、ナターシャのアメリカ最後の日。

なんとかアメリカに残ることはできないかと藁にもすがる思いで奔走するナターシャは、街中で偶然ダニエルと出会って……。

夢は決して叶わないし、宿命や運命なんて全く信じないというナターシャと、詩人であるがゆえにロマンチストなダニエルという、まるで正反対なふたりのたった1日のラブストーリー。でも決して閉じた世界ではなく、どこか広がりを感じさせるのは、ふたりの1日のちょっとした瞬間に交錯した人たちのエピソードが挿入されているからかも。ふと交わした一言や、たまたま遭遇した出来事によって、人生は大きく変わることもある。

世代の違いから生じる価値観の差、人種による偏見など、移民が抱える現実的な問題についても触れられていて、世の中うまくいくことばかりではないとしみじみと感じるけれども、いつもどこかに希望は転がってる。人生って何があるかわからないよね!という終わり方もとても良いです。

ナターシャの章、ダニエルの章…と交互に語り手が変わる構成で、ひとつの章が短い上に英語も読みやすいし、なによりふたりがどうなってしまうのかスリリングなので、英語で何か読んでみようかな、という人にもおすすめ。

追記(12/28/2016):『Everything, Everything』(難病の女の子が主役のラブストーリー)も読みましたが、断然こちらの『The Sun is also a Star』のほうをおすすめします。逆に『Everything〜』はいまひとつだった人も、こっちは大丈夫だと思いますよー。


by rivarisaia | 2016-12-27 22:55 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
遅ればせながら、今年もやります「これを読まずして年は越せないで賞」の候補作リストが出ました!

詳しくは渡辺さんのサイトをご覧ください!
今年もまたもや感想を書けてない本がいっぱいあるのですが、ツイッター公開審査までに全部は無理そうだけど数冊くらいは書けるかな。

公開審査は12月29日19:00〜を予定しています。ハッシュタグは #これ読ま、横やり大歓迎です。では、今年もお楽しみに!

by rivarisaia | 2016-12-23 01:23 | 書籍 | Trackback | Comments(0)
いつもは年末にお知らせしているのですが、今回は遅ればせながら、2015年の「これを読まずして年は越せないで賞」のお知らせです!

年末に行われたツイッター会議とか候補作の詳細については以下をどうぞ!


ざっくりと紹介しておきまーす。

I. 児童書部門:『Blackthorn Key』Kevin Sands

2015年これを読まずして年は越せないで賞 受賞作!_b0087556_23304214.jpeg
17世紀のイングランドを舞台に、薬剤師の見習い少年が暗号を解読しながら連続殺人事件の謎と錬金術の秘密を解明するというページターナーな1冊。今年の秋に続編が出るそうです!

I-2. YA部門受賞『Six of Crows』Leigh Bardugo(YA)
2015年これを読まずして年は越せないで賞 受賞作!_b0087556_23304479.jpeg
例えていうなら、ゲーム・オブ・スローンズの世界でオーシャンズ11の物語が展開するような話で、三部作の第1作目。

・そのほかの候補作
『Nightbird』Alice Hoffman
怪物が棲む森のそばの小さな町に暮らす女の子が主人公。彼女の家族は大昔に魔女に呪いをかけられていて……とおどろおどろしい設定のようだけど、ほんわかした可愛らしいファンタジー。

『Nimona』Noelle Stevenson(YA)
破天荒な主人公Nimonaが活躍する一風変わったアメコミで、全米図書賞最終候補作。

『What We Saw』Aaron Hartzler(YA)
真実を探ろうとする勇気ある第三者を主役にすえた、レイプをテーマにした作品。

(最終候補からは外れた作品)
『A Darker Shades of Magic』V.E. Schwab(YA)
『Most Dangerous』Steve Sheinkin(YA)

II. ノンフィクション部門:『Missoula』Jon Krakauer
2015年これを読まずして年は越せないで賞 受賞作!_b0087556_23304661.jpeg
アメフトチームのメンバーがレイプ事件を起こしたのをきっかけに、数々の暴行事件が明るみにでたという事実を追い、性犯罪に対する私たちの認識を改めさせる必読の1冊。

・そのほかの候補作
『So You’ve Been Publicly Shamed』Jon Ronson
最近のインターネットでありがちな、炎上、すなわち、集団による個人攻撃と、加害者や被害者の心理について探るルポルタージュ

『Modern Romance』Aziz Ansari
コメディアンのアジズ・アンサリが社会学者とタッグを組んだ、恋愛に関するユーモラスで真面目な社会学の本

(最終候補からは外れた作品)
『Rising Strong』Brené Brown
『Being Mortal』Atul Gawande
『Pioneer Girl: The Annotated Autobiography』Laura Ingalls Wilder
『Becoming Nicole』Amy Ellis Nutt(*これはしっかり話し合いたい本なので、来年に持ち越し)

III.フィクション(大衆小説)部門:『Inside the O’Briens』Lisa Genova
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『アリスのままで』の著者が書いた、ハンチントン病を抱えた家族の物語

・そのほかの候補作
『The Lake House』Kate Morton
おなじみのケイト・モートン最新作。

『Circling the Sun』Paula McLain
イギリス生まれでケニア育ちの女性パイロット、ベリル・マーカムの自由奔放で興味深い人生を描いた伝記小説

(最終候補からは外れた作品)
『Last Song Before Night』Ilana C. Myer
『Seveneves』Neal Stephenson

IV. フィクション(文芸小説)部門:『A Brief History of Seven Killings』Marlon James
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今年のブッカー賞受賞作。ボブ・マーリー暗殺未遂事件を軸に、ジャマイカの歴史を独特のリズムのある文体で語る長編叙事小説

・そのほかの候補作
『A God in Ruins』Kate Atkinson
ケイト・アトキンソンの『Life After Life』の姉妹編にあたる、語られなかったもうひとつの物語。

『Fates and Furies』Lauren Groff
ある夫婦の結婚生活を、夫と妻のそれぞれの視点から描いた

『The Buried Giants』Kazuo Ishiguro
邦訳は『忘れられた巨人』

(最終候補からは外れた作品)
『A Little Life』Hanya Yanagihara

そして2015年の大賞は、紆余曲折のすえにどんでん返しがありまして、

児童書部門:『Blackthorn Key』に決定しました!

児童書ということもあり、多くの人に読みやすい本でもあるので、英語で何か読んでみたいな、という人にもおすすめですよー。



by rivarisaia | 2016-01-05 23:36 | 書籍 | Trackback(1) | Comments(0)